東京オリンピックが開催中。この原稿を書いている今も、金メダル獲得や大逆転勝利といううれしいニュースが飛び込んできました。一方で、メダルが期待されながら予選で敗退した選手もいます。スポーツには勝者と敗者がいるのは分かってはいるものの、複数の競技が同タイミングで行われるオリンピックは、この明暗がいつもよりも色濃く見える気がします。

コロナ禍での無観客開催となった東京オリンピックは、これまでとは確実に違う大会になっています。アスリート自身も開催してもいいのかと迷いがあったと報じられていますが、アスリートをサポートする私自身も、コロナに感染したアスリートが身近にいるだけに、医療体制がひっ迫している現在を思うと複雑でした。

コロナに感染しても「無症状だった」と言うアスリートもいますが、無症状というのは個人によっての感覚の違いもあり、症状に気付かないだけということもありえます。実は怖い感覚でもあるのです。

例えば、普段の練習で高強度のトレーニングをしたとき、「呼吸ができないような状況まで追い込むのが当たり前」というアスリートは、症状に気付かないまま無理をして、重症に陥るというケースがなくはないのです。実際にそういったケアや指導に努めている某プロチームもありますし、「重症の一歩手前だった」というアスリートもそういったことを注意するよう指摘していました。

このコラムを読んでいるアスリートの皆さん。感染しないように予防するだけでなく、万が一感染した場合も、症状が軽いからと言って無理をしないように、ぜひ参考にしていただければと思います。

今回紹介するレシピは「トマトと豆苗の昆布茶炒め」です。旬のトマトは今、栄養価が高く安価で使いやすい野菜です。暑いときに火を使った調理は敬遠しがちですが、さっと炒めるだけのこの料理は作りやすい副菜になります。免疫力アップのためにもぜひ、お試しください。

管理栄養士・川端理香