「暑くなるとさっぱりしたものが食べたいが、そういったものでは栄養素がしっかりとれないのではないか」と思うアスリートもいると思います。そこで今回は「さっぱり」という言葉で感じられる味覚の1つ、「酸味」についてお話ししましょう。

「酸味」の代表的な調味料

まず酸味は、食欲を増進させる効果もありますが、好き嫌いが分かれます。特に酸味の代表でもある調味料、酢においては、毎日取り入れているアスリートもいれば、一切とらない(食べられない)アスリートもいますが、酢の種類によってはとれるというアスリートもいます。

酢には、米酢や黒酢などの穀物酢や、リンゴ酢やワインビネガー、バルサミコ酢などの果実酢など原材料によって様々な種類があります。酢が苦手なアスリートでも比較的とれるのが、白のワインビネガー(赤ではないです!)とバルサミコ酢です。

これらはブドウが原料で、他の酢よりもツンとした香りが強くありません。白のワインビネガーは、「タコとミョウガとアボカドのマリネ」のように料理に使用すると、酢が苦手なアスリートも食べられるときがあります。

バルサミコ酢はサラダのドレッシングとして、よく外国人選手が取り入れています。生野菜にバルサミコ酢とオリーブオイル、少量の塩をかけて食べる外国人選手を見て、「真似をするうちに食べられるようになった」というアスリートもいます。またそのようなアスリートの中には、「バルサミコ酢が、酢だとは思っていなかった」ということもありました(これは、食わず嫌いですね)。

継続的に食べることで効果

酢は種類によって栄養価に違いがあるのもの、とりいれるコツは継続的にとること。刺激が強いので食事の際には何かを少し食べてからとるようにしてみましょう。

酢は脂肪の合成を抑制し、分解を促進するというデータもあります。また主食と一緒にとることで、グリコーゲンの量をアップさせることもできます。体脂肪が気になるアスリートや、試合前のエネルギーが気になるときなども、ぜひとりいれてほしいレシピです。

管理栄養士・川端理香