先日、あるアスリートと話している時に、サプリメントの話になりました。「気になるサプリメントがある」というのですが、それが「カリウム」のサプリメントでした。

カリウムは細胞内の浸透圧の調整、筋肉の収縮、神経の興奮などに関わるミネラルです。ナトリウムを体外に排出する作用があり、塩分の摂りすぎを調整し、血圧を正常に保つ働きもあります。そんなカリウムが「むくみに効果的」という記事を目にしたといい、サプリメントをとることでむくみが解消されて、体重が減るのではないかという期待があったようです。

通常の食事では不足することがない

結論からいえば、カリウムは普通に食事をしていればなかなか不足することがない栄養素です。よほど毎日、おにぎりや菓子パンなど穀類だけに偏った食事をしている、体調不良などで栄養素の吸収が落ちているといった特殊な場合を除いては、不足することがないといわれています。

ましてやこのアスリートの場合、毎日、野菜や果物などカリウムを多く含むものを相当とっているのです。それでも、減量時など追い込まれたときには、さらに何かプラスしなければならないと思ってしまうのだなと感じました。おそらく、多くの方が誤解してサプリメントを使っているのかもしれないとも思いました。

豆類や海藻、肉や魚介類にも含まれる

先ほど触れたように、野菜や果物以外にも豆製品や海藻、肉や魚介類など、本当に幅広い食品に含まれています。筋肉や骨などの体の組織を意識してタンパク質を多く摂っていれば、それだけで必要量は足りています。むしろ、摂らないほうが難しい栄養素なので、カリウムを意識するというよりもバランスの良い食事を意識していれば足りないことはありません。

さて、今回紹介するのは「キュウリの炒めサラダ」。普段、生で食べることが多いキュウリをさっと炒めることで、量をたくさん摂りやすくなります。今年は4月で、すでに夏日のような日もありましたが、そのような気温が高い日にもおすすめのレシピです。

発汗量が多い時には、塩をひとつまみプラスしてください。一方で、運動量が少ない時はオリーブオイルの量を半分に減らすなどして摂取エネルギーを抑えるように調整してみてください。

管理栄養士・川端理香