今回は、野菜でご飯がすすむレシピを紹介します。

食事をしながらアスリートと話していると、「キュウリは生で食べることがほとんど」や「生で食べたことしかない」ということをよく聞きます。曰く、キャベツやトマトは炒めても、キュウリは別ものだそうで(笑)。もちろん、キュウリを炒めてもおいしく食べられます。

また、「あまり栄養素が含まれない」「食べてもあまり意味がない野菜」と言うアスリートもいます。確かに、食品成分表でみると95%以上が水分です。しかし、タンパク質を多く食べる際に意識したい食物繊維が、比較的たくさん摂れるのです。

酵素やシリカなど注目成分も

食物繊維といえば、ゴボウやサツマイモをイメージしがちですが、キュウリの利点はエネルギーをとらずに食物繊維を摂れること。さらに、体内の脂肪の分解に関与する酵素やシリカなど、食品成分表では分からない成分が多々注目されています。どのくらい摂ればよいかなどは明確にはなっていませんが、これからも注視していきたい食品です。

さて「キュウリのニンニク炒め」は、主菜というより、副菜としてご飯がすすむレシピです。食物繊維だけでなく、アスリートに不足しやすいカルシウムが摂れます。

体脂肪を落としたいアスリートの場合は、満腹感が出やすいように、今回の作り方のようにピーラーなどを使って厚く、大きめに切りましょう。逆に、思うように食がすすまず、食物繊維やカルシウムの補給をしたい場合は薄めに切り、加熱時間を増やしてください。

今回は木綿豆腐をそのまま使っていますが、水切りした方がしっかり味がつき、食べやすくなります。目的によって、栄養素だけでなく調理法も工夫すると、さらに目的に合うレシピになります。

管理栄養士・川端理香