食品の成分というと、エネルギーやタンパク質などの栄養素を頭に浮かべる方が多いと思います。しかし、これまでにも紹介したように、色や香りといった成分も体へ影響を与えます。今回は、その香りについてのお話です。
香りの成分が他の栄養素の吸収を高めることはよく知られていて、豚肉のビタミンB1などはニンニクやショウガなどと一緒にとるよう意識されていることでしょう。近年、すべての疲労は脳疲労であるとも指摘されていますが、その脳にも食品の香りは影響を与えています。
例えば、「カレーのにおいで食欲が増す!」と夏場に食欲が落ちる選手がよく言うように、においで体は反応し、消化酵素が分泌されます。今回の「タマネギグリル」は、タマネギやニンニク、香草、カレー粉など独特のにおいがあるものを取り入れています。これらは元々、血流にも関与する食品ですが、脳疲労に関与する鶏むね肉と一緒に摂ることで疲労回復につながります。
これまで夏バテや疲労というと、ビタミンB1が主流でしたが、それだけではありません。ビタミンB1を意識しても疲れが気になる方は、鶏肉や香草を取り入れてみてはいかがでしょうか。