先日、ある栄養士の養成学校で調理実習を行ったときのことです。小麦粉アレルギーの対応食として、普通は小麦粉で作るクッキーやお好み焼きなどを小麦粉なしで作り、小麦粉とそうでないもので食感や見た目などを比較したことがありました。

 調理したものはすべて口に入れることになるのですが、そこで学生が話していたのは「粉ものはお腹が膨らむ」ということ。比較なので、数口で食べられる大きさのものをいくつか作り、食べただけだったのですが、お腹がいっぱいになり、その後の昼食を食べた学生はほとんどいなかったようです。

 これはアスリートの場合も一緒です。同じ糖質であっても、ご飯より小麦粉を使ったものの方が腹持ちが良く、満腹感が出やすい傾向があります。そのため、お腹がすぐにすく、食べてもなかなか満足感が得られないアスリートには、小麦粉を使ったものを食事に取り入れます。

腹持ちの良い小麦粉を使った「シラスチヂミ風」
腹持ちの良い小麦粉を使った「シラスチヂミ風」

 その1つが、今回紹介する「シラスチヂミ風」です。エネルギーとなる糖質がしっかり摂れます。アスリートに多く必要となるカルシウムは乳製品を加えれば簡単にとれますが、今回は使わずに、シラスや青ノリを使ってとれるようにしました。赤パプリカ、タマネギ、ネギと、1品で野菜もたくさん摂れるようにしているため、補食としても使えます。ぜひお試しください。

管理栄養士・川端理香