1日に摂取したい野菜の量は、350gといわれています。「1本で1日分がとれる!」という野菜ジュースも売っているので、この350gという量は意外に知っている人も多いものです。

 この350gのうち、3分の1は緑黄色野菜からとることが勧められています。つまり約120gは、ニンジンやピーマンなどの色の濃い野菜から取りなさいということです。

 野菜を1日350gとることは、難しいと思っていませんか? あるCMで「○○をとるにはキャベツ30個分」とか「グリーンピース何万個分」なんていう激しい量を目にしているせいか、以前のコラム 「野菜の健康神話、実は大半が水分」とは別の野菜神話があります。

かさの大きいものを選ぶ

 実は野菜350gは、上手に野菜の種類を選べばこの通りです。

1日分の野菜の量
1日分の野菜の量

 これが、葉物やシソなど軽いものだと、かさは増します。

 350gをクリアするポイントは、ニンジンやタマネギ、トマトなどを入れること。これらは料理にも使いやすく、ニンジン1/2本(75g)とタマネギ1/2個(100g)、ミニトマト5個(50g)で約225gとなります。これを確保しておけば、残り約125gをとることはそう難しくはないはずです。やみくもに350gと考えるよりは、このように具体的な食材を把握してイメージするとよいでしょう。

1日分の野菜でポークライス
1日分の野菜でポークライス

 今回紹介するのは「1日分の野菜でポークライス」。選手の身体によいレシピをピックアップして作ったら、いつの間にか冷蔵庫に中途半端な野菜ばかり残ってしまったということもあるでしょう。そんな時は、350gの野菜を集めて作ってみましょう。

 野菜は取りすぎということはありません。便秘予防や、血糖値を上げにくくして体脂肪がつきにくくするのに関与する食物繊維も豊富です。練習量が多い、疲労が強いときなどは、緑黄色野菜の量を多くしても良いでしょう。

ワンプレートで主食、主菜、副菜を

 最近は、主食、主菜、副菜…とお皿を分けるより、ワンプレートで少しおしゃれに食べたいという女子選手もいます。ワンプレートだと食事が偏るのではないかというのは偏見で、今回のように、主食と副菜、そして主菜も一緒にとれるようなレシピもあります。

 忙しい朝食や、お弁当などにもお薦めですが、冷凍しておいて補食にも使えます。

 なおケチャップは、原材料の表示を見て、なるべく野菜が最初にくるものを選びましょう。そうすればケチャップからも野菜がとれることになります。くれぐれも砂糖や果糖ブドウ糖液糖などが最初に書いてあるものは避けたいものです。