新学期が始まりました。新たな目標を立ててスタートしていることと思いますが、その中に、「食べること」や「食べ方」についての目標も入れて欲しいものです。例えば、「毎食ごはんは300g以上食べる」「牛乳・乳製品を摂取する」「補食をしっかり食べる」といったように簡単なもので、継続できるものが良いと思います。

食べているごはんの量を調べる

特に成長期の選手にとっては、エネルギー不足にならないことが大切です。毎日の食事で食べているごはんの量を量ってみたことはありますか? ぜひ計量してみてください。「量ってみたら思ったよりも少なかった」という声をよく聞きます。

身長を正確に測れるチャンス

学校では身体測定が実施されるでしょう。体重は自宅で計れても、身長を正確に計る機会は少ないと思いますし、1年前、2年前と比較して、選手自身が自分の体の変化を確認するチャンスです。身長はグングン伸びていたけれど、体重の増加は緩やかだった人は、エネルギー不足が心配です。「何を食べるか」は二の次にして、とにかく「しっかりと食べる」を第一目標にしてください。

一方で、体重が増えてしまったという選手もいることでしょう。私が住んでいる静岡県では昨夏以降、どの競技も通常のトレーニングが実施され、小中高生の公式戦も感染予防対策を行った上で、多くの大会が開催されています。しかし地域によっては、思うようにトレーニングができないところがあると聞いているので、食べる量に比べて運動量が下回っているのかもしれません。できるだけ脂質を抑えた食事にするなど工夫するようにしてください。

「魚へんに春」と書く魚とは

さて、「魚へんに春」と書く魚を知っていますか。「サワラ」と言います。成長期のアスリートに大切なビタミンDを多く含み、様々な料理でおいしく食べることができる魚です。しょうゆとみりん、みそ、塩麹などに漬け込んで焼いたり、ムニエル、フライにしたり、和風にも洋風にも合います。お弁当にも最適です。

今回は春が旬のサワラを使った「サワラのゴマバター照り焼き」を紹介します。照り焼きに、バターとゴマを追加することで風味がプラスされ、エネルギー量がアップします。体重コントロールを意識する場合は、バターを加えず脂質抑えめで調理するといいですね。計測結果を参考に、調理法も工夫するといいでしょう。

静岡スポーツ栄養研究会/管理栄養士・青島千恵