気持ちの良い季節になりました。私の家の近所の高校ではちょうど今日、体育祭が行われているようで、とても賑やかです。毎年6月頃に開催されていますが、今年は秋に実施されています。

昔から「スポーツの秋」といわれているように、スポーツを頑張るには活動しやすく、とても良い季節です。ただ今年に限っては、例年になく故障者が多いように感じています。

体が慣れない中、猛暑で体重が減った選手も

春から夏の初めにかけて、思うように練習ができなかったことでの体への影響は、想像以上に大きいようです。以前、整形外科の先生が「代替え試合を行うことが良いことばかりではない。体のことをしっかりと考えるべきである」と話していたことを思い出します。

気温がかなり上昇してからトレーニングが再開されたため、暑い夏を上手に乗り越えることができず、体重が減少してしまった選手もいます。昨年まではそのようなことがなかった選手にも、今年は様々な症状が現れています。

3食食べる、体重を計る、当たり前を意識

そこで選手たちには、涼しくなった今、もう一度、自分自身の体について意識してほしいと伝えています。

「3度の食事と補食をしっかりと食べること」
「トレーニングや試合の時間に合わせて、栄養補給をすること」
「体重を計り、自分の体を振り返ること」

当たり前のことではありますが、「自分のこと」として考え、取り組むよう伝えています。

自分で考え、コンディション調整する力が必要

私がサポートしている中学生のサッカーチームでは、リーグ戦が行われているものの、すべて「無観客」での実施。家族はもちろん、ベンチ入りできる人数以外の選手も観戦することができません。

いつもは頼りにしているご家族に、途中でお弁当を持ってきてもらったり、足りなくなった飲み物や試合後の補食を買ってきてもらうこともできません。

選手たちには「週末の試合時間を見て、その日朝からのタイムスケジュールを考え、食事や水分補給、補食をどのようにして摂取するか、何をどれくらい準備すればよいか」を書き出してみるように指導しています。このチャンスに、良いコンディションで試合に臨むために、「自分で考える力」をつけて欲しいと感じます。

今回は、おかずでありながらエネルギーもたっぷりととれ、食物繊維もたっぷりの「秋の根菜たっぷりの煮物」を紹介します。レンコン、ニンジン、ゴボウ、タケノコ、サツマイモやサトイモ、シイタケなど、たくさんの野菜、イモ、キノコを使っています。

野菜が苦手な選手たちにも食べて欲しいと、甜麺醤(てんめんじゃん)を加えることで味にアクセントをつけ、食べやすくしました。忙しい方は、冷凍野菜の「根菜ミックス」や「和風野菜ミックス」などを使って作っても良いでしょう。

ご飯もすすむ一品です。自分の体のために、しっかりと食べていきましょう。

静岡スポーツ栄養研究会/管理栄養士・青島千恵