成長期のアスリートは、人生のうちで一番といっても過言ではないほど、エネルギーとバランスの良い栄養素を摂取していくことが必要になります。その中のひとつ、「良質なタンパク質」を適量摂取することは、とても大切なことです。

「タンパク質の中でも、どれが一番おすすめですか」と多くの機会で聞かれます。

成長期のアスリートは、肉が好きな選手が多いですね。肉類、魚類、大豆製品、牛乳、卵はいずれも良質なタンパク質源ですが、アミノ酸バランス以外にもそれぞれに良いところがあるので、特に肉に偏りがちな選手には、魚や大豆製品も取り入れていくように伝えています。

良質なタンパク質を含む食品の「アミノ酸バランス以外の良い点」

牛肉=鉄分をはじめるとするミネラル類が多い。
豚肉=ビタミンB1をはじめとするビタミンB群が多い。
鶏肉=牛、豚に比べて脂質が少なく、不飽和脂肪酸が多い。
 =安価で手軽に食べられる。
牛乳=安価で手軽に食べられる。糖質、タンパク質、脂質のエネルギーバランスが良く、カルシウムをはじめとするミネラルも豊富。

※良質なタンパク質(アミノ酸スコア桶の理論

栄養価が高い大豆、加工品も様々

今回は、大豆製品について少し詳しく説明します。

日本には、大豆製品がたくさんあります。枝豆(若い大豆)、大豆もやし(発芽した大豆)。加工品では、蒸す・煮る(水煮、煮豆等)、搾る(豆乳・おから等)、煎る(煎り豆)、油を搾る(大豆油、脱脂大豆=大豆ミート)、豆乳の加熱・凝固(湯葉、豆腐)、豆腐の加工(高野豆腐、油揚げ、生揚げ、がんもどき)、発酵(みそ、しょうゆ、納豆)など様々な商品があります。

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