多くのジュニアアスリートにとってこの時期は、大会が続き、トレーニング量が増える時です。大会の結果や様々なチーム事情など考えたり、悩んだりし、そこに暑さも加わります。中高生においては、定期試験など別のプレッシャーもあって、肉体的にも精神的にも、抱えきれないほどの重圧がかかる場合もあります。

このような理由からか、試合の日にも関わらず、「朝ご飯が食べられなかった」「食欲がなくて、思うように食べることができない」という声が聞こえることがあります。

選手自身の意識も必要

また、大会期間に入ると、保護者の皆さまも「食事や睡眠から体調を整えて、ベストコンディションで大会本番を迎えてもらいたい」と益々応援に力が入り、私への相談数も増えてきます。内容の多くは「一生懸命準備をしても、『時間がない』と補食を食べることなく、トレーニングに出かけている」「疲れて帰宅し、夕食を十分に食べることができないことが増えた」といったもの。食べることも寝ることも、選手自らが意識しないと、どうしようもないことなのですが、まだまだそれができない選手もたくさんいるようです。

複数の主食や具だくさん麺類

そのため、この時期の選手に栄養サポートをする際は、やさしい言葉で表現したり、文字ばかりでなく、かわいいイラストを駆使してメッセージを伝えたり、工夫をしたりします。ご家庭では、ご飯が進まない時は「これがあれば、ご飯が食べられる」というものを用意して、しっかりと必要量のご飯を食べることができるようにしてあげましょう。

また、ご飯が思うように食べられない選手には、ご飯と麺類、パンと麺類など、複数の主食を用意して摂取エネルギー量をアップする方法も。たっぷりと具の入った麺類を用意することで、エネルギーと必要な栄養素を一緒に摂取すれば、食欲がなくても食べやすくなります。

とはいっても、やはり食べるのは選手本人。何のために食べなくてはいけないのかを理解し、自己管理ができるようになって欲しいですね。暑さと緊張の中、ハードな練習が続くと思います。選手たちが少しでも良いコンディションでプレーすることができるように、一緒に応援、サポートしていきましょう。

食欲がなくても食べやすい「ツナと初夏の野菜を使った簡単パスタ」

今回は、静岡県の名産品のツナ缶と、季節のおいしいアスパラガスとトマトを使った「ツナと初夏の野菜を使った簡単パスタ」を紹介します。1皿で野菜が100g以上摂取でき、カルシウムや鉄も補給できます。これに、ご飯やパンを添えてエネルギー量を調整。ポテトサラダやフルーツ、牛乳などと一緒に食卓を賑やかにすることで、食欲が出てくるかもしれません。

なお、ご飯や麺類といったように複数の主食を食べる方法は、保護者の皆様には塩分摂取量が過剰になり、高血圧などの生活習慣病の原因や食べ過ぎてメタボになってしまうこともあるので、注意が必要です。

静岡スポーツ栄養研究会/管理栄養士・青島千恵