身近にあり、よく食べている食品でも、何の栄養があるのか、実はあまり理解していないものがありませんか。今回は、あまり知られていない栄養豊富な食材を紹介と使い方を紹介します。

麩(ふ)は小麦のグルテンを固めたもの。グルテンはタンパク質を多く含んでいます。お吸い物の具として使うのが一般的ですが、味にクセがないので、お菓子の材料やグラタンの具、肉巻きの芯など、様々な料理に入れるとタンパク質の増量が図れます。

エンドウ豆

エンドウ豆の中で、未熟なものがグリンピース(実エンドウ)で、若菜が豆苗です。骨の形成に必要なマグネシウムが多く、銅、食物繊維、鉄など不足しがちな栄養素も含みます。冷凍や缶詰は一年中手に入るので、スープやサラダ、炒め物の具にするといいでしょう。豆菓子もあるので、補食に食べて栄養を補うこともできます。

抹茶

抹茶は、通常のお茶とは違う方法で作られた碾茶(テンチャ)というお茶を粉末にしたもの。骨の形成に必要なビタミンKを多く含み、ケガの回復を助けるビタミンCも豊富です。抹茶を1杯(5g)飲むことで、成人のビタミンKの1日分が摂取でき、また、貧血予防に必要な葉酸、抗酸化ビタミンであるβカロテン、ビタミンEも摂ることができます。

焼き海苔

おにぎりや海苔巻きなどで使う焼き海苔は、1回の摂取量は少ないものの、食物繊維、βカロテン、ビタミンB12,ビタミンK、カルシウム、鉄、マグネシウムとアスリートに不足しがちな栄養素が豊富です。今は色々なサイズで市販されており、ご飯やおかずにトッピングできる刻み海苔もあります。加熱も必要なく、手軽にそのままかけたり、混ぜたり、包んだりして使えるのも魅力です。

ピスタチオ

アーモンドやクルミ、カシューナッツなど、ナッツ類には多くの種類がありますが、タンパク質の代謝に必要なビタミンB6の含有量がダントツに高いのがピスタチオです。ナッツ類全般に言えることですが、赤血球のヘモグロビンを作るのに必要な銅も豊富です。ピスタチオは殻付きで売られていることが多く、食べるのに手間がかかるため、敬遠する方もいるでしょうが、その手間がむしろ、減量したい人のおやつにむいています。日々の食事や補食に、ぜひ取り入れてみてください。

【管理栄養士・今井久美】