食物アレルギーに苦しむ人は少なくありません。新型コロナウイルスの影響で飲食店におけるテークアウトの需要が拡大していますが、現状では原材料を確認できないケースも多く、思わぬハードルがあることが分かりました。

食べられないものがある人の外食を救うサービスを展開する「CAN EAT(キャンイート)」と、NPO法人アレルギーっこパパの会が共同で、20~50代の男女131人を対象に調査しました。

調査対象者のうち、本人または家族に食物アレルギーによる食事制限がある人は約9割。食物アレルギーのレベルや症状は人によってさまざまで、調味料に使われている程度であったり、少量なら食べることができる人もいます。

大多数は外食する際に「原材料の確認」ができる店を選ぶと回答していますが、「原材料を確認できる店を選んでいるが、専用調理器具については気にしていない」という人が66%と最も多く、専用調理器具を使用していなくとも原材料が確認できるだけで、食物アレルギーのある人にとっては心強い存在であることが分かります。

「外食をする際に気をつけていること」

ただ、テークアウトについてはまだまだハードルが高いようです。

本人または家族にアレルギーがある人のうち、新型コロナウイルスの影響でテークアウトを利用した人は4割強(44%)にとどまり、利用率が低いことが分かりました。

また、テークアウトを利用した人の約3割(31%)が「不満が残った」と回答。「テークアウトを利用したかったが、できなかった」という人も全体の3割(31%)を占めました。

「テークアウト利用について」

アレルギーのレベル感によっても、テークアウトに対する考え方に違いがありました。専用調理器具が必要な人は微量のアレルゲンでも発症が認められる可能性があるため、そもそも始めからテークアウトを利用できないと考えている人も36%と多いようです。

「アレルギーのレベル感ごとにみたテークアウト利用の感想」

テークアウトに不満を感じた人や、利用したくてもできないという人からは「注文時に原材料について質問しても、はっきりとした回答がもらえなかったり、自信なさげな言い方だったりしたので不安を感じました」「テークアウトは原材料の確認が難しいので不安です。お店の人に質問してもよく分からないことが多いので、利用を控えています」といった声があり、中には「コロナ禍では会話するのもあまりよくないと思い、購入するのをやめています」とちゅうちょするケースもありました。原材料や調理法をホームページなどで公開してほしいという要望も寄せられていました。

コロナが終息しなければ、飲食店でのテークアウトは引き続き、多くの店舗で行われていく可能性があります。食物アレルギーへの厳密な対処は難しくとも、原材料の一覧を提示するなど、取り組みやすい方法から対応していく店が増えていくことを望みます。

食物アレルギーのある方向けのレシピや注意点をまとめたコラムは、以下を参考にしてください。