新型コロナウイルスの感染拡大で長期休校が続く中、「9月入学」をめぐる動きが急加速しています。都立日比谷高校の男子生徒が春休みに「学期の始まりを9月にして僕たちの学校生活を守る話」とツイートしたのをきっかけに、文科省、全国の知事、国会、PTA、日本教育学会など百家争鳴状態。政府は6月上旬までに課題を整理し、夏休みが始まるまでに結論を出す予定です。【中嶋文明】

「文明開化」を掲げ、欧米文化を積極的に取り入れた明治時代は秋入学が中心でした。夏目漱石の「三四郎」の主人公・小川三四郎も帝国大学に入学するため、「暑い時分」に熊本の高等学校の夏帽子をかぶって上京します。「学年は九月十一日に始まった」と書かれています。

1886年(明19)、国の会計年度が「4月~3月」になり、その年、設置された高等師範学校(現在の筑波大学)が最初に4月入学になりました。1900年(明33)には小学校の学校年度が「4月~3月」と決められました。

当時は20歳になると兵隊にとられました。1907年(明40)、兵隊を免除してもらう「徴兵猶予願」の締め切りが4月になったことで、専門学校、旧制高校、大学もだんだん4月入学になります。すべての学校が4月入学になったのは1921年(大10)です。日本の学校が4月入学になってちょうど100年。コロナで9月入学が再浮上したのです。

今の学年を来年8月まで延長し、9月入学に移行するメリット

(2020年5月24日、ニッカンスポーツ・コム掲載)