新型コロナウイルスによる肺炎、ウイルス性胃腸炎、インフルエンザなど、様々なウイルスによる感染症が流行しています。ウイルスに負けないためには、腸内細菌を整えることが重要です。

「菌活」という言葉が広まり、「免疫を上げる○○菌」など、たくさんの種類の乳酸菌やビフィズス菌の入った食品が販売されています。感染症の予防として、これらはさらに注目されそうです。

また、腸内細菌を整えるものとして、食物繊維も大きく貢献しています。高食物繊維食は、糖尿病、脂質異常症、高血圧などほとんどの生活習慣病の発症率や死亡率を減少させると報告されており、便秘改善、便秘の人の割合が少ないということも分かっています。

便秘になると腸内菌は悪玉菌が増え、乳酸菌などの善玉菌が減ります。善玉菌を増やすためには、食物繊維を摂りたいですね。

各年代とも不足、精製されていない食品でプラスに

アメリカ、カナダでは、食物繊維は1000kcalのうち14g以上を目標量とすべきであると考えられています。日本もこれに準じて目標量を定めたいところですが、実際の摂取量が少な過ぎるために、摂取可能な範囲での目標量となっています。それでも、各年代とも1日あたり5g程度不足しているのが現状です。

野菜や果物、海藻の摂取量を増やすことに加え、できるだけ精製されていない食品を選び、食材を丸ごと食べるように心がけると良いですね。皮付きの野菜を調理して食べる、玄米や小麦胚芽の入った主食を選ぶようにすると、食物繊維の摂取量を増やすことができます。

菌活のためにも、食物繊維を増やしましょう。

【管理栄養士・今井久美】