防災食についての第2回。管理栄養士で防災士の今泉マユ子さんに、備蓄食料の選び方を聞きました。

家族の「好き」をベースに

備蓄食料を選ぶとき、○年保存できるとか、お湯を入れるだけでできるなどの「条件」を優先してしまいがちです。しかし、扱い慣れていない食品は調理に手間取ってしまったり、家族がおいしく食べられなかったりということがあるかもしれません。

いざというときこそ、食べ慣れた味が安心につながります。スーパーなどに行って、売られている商品を見てください。冷蔵ケースに入っていない商品がたくさんありますね。それらはすべて、常温保存が可能な食品です。その中から、家族の好みのものをチョイスすればよいと、今泉さんは話します。

<ローリングストックの基本>
常温保存ができる、家族の好きな食品を買う
日々の生活の中で、賞味期限の近いものから食べる
気に入ったものを買い足し、多めのストックをキープする

なくなってから買い足すのではなく、切らさないようにするのがコツです。

もうひとつのポイントは、大量にまとめ買いをしないこと。賞味期限が一斉に切れてしまうと消費するのも大変です。その点でもこまめな買い足しがおすすめです。

収納は「期限順」

食料は種類別に収納している人が多いかもしれませんが、賞味期限順に並べるのがおすすめ。期限は表から見える部分に油性ペンで書いておくと、家族全員が一目でわかります。

ローリングストックで重要なのは、賞味期限を切らさずに消費していくこと。買って安心ではありません。しまいこまずに普段からおいしく食べましょう。

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