<海藻よもやま話(9)>

夏本番です。ご家族やお友だちと海水浴に行かれた方も多いのではないでしょうか。海水は、塩分のほか「ミネラル」を豊富に含んでおり、海の中で暮らす多くの生き物たちを育んでいます。今回は、海の恵み「海藻」と「ミネラル」のお話です。

必須ミネラル16種類を食事から

ミネラルとは「無機物」のことで、炭素・水素・窒素・酸素の「有機物以外のもの」を指します。中でも、人が健康を維持するために必要で、体内で不足しがちなミネラルを「必須ミネラル」と呼び、16種類あります。

これらは、体内に存在する量が多い「主要ミネラル」7種類と、体内に微量しか含まれない「微量ミネラル」9種類に分けられます。それぞれ役割は異なりますが、簡単にまとめると、ミネラルには「体の調子を整える」「体の組織を作る」という役割があります。

ミネラルは、人間が生きていく上で必要不可欠な栄養素ですが、体内で作り出すことができないため、食事から摂取しなくてはなりません。不足すると「欠乏症」、反対に極端に摂りすぎると「過剰症」という状態になり、様々な病気の引き金となります。従って、普段から適量をバランスよく摂取することが大切です。

適量をバランス良くチャージ

忙しくて時間がない時は、つい空腹を満たすため、糖質中心の食事になってしまいがちです。しかし、アスリートにとってミネラルは健康維持に不可欠なもの。最初はほんの少しずつでも構いません。ミネラルを豊富に含む「海藻」を摂ると、毎日のコンディション調整に役立ちます。

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