<栄養素を無駄なく摂る食べ方:野菜編>

冬の代表的な緑黄色野菜である春菊。春に菊に似た花を咲かせるところからこの名があります。関西では菊菜とも呼ばれています。

葉の色が濃く、肉厚で、葉先までピンと張りがあるものが良品です。茎の下の方まで葉がたくさんついているもの、茎は細めで短い方がやわらかい食感です。

主な栄養素と無駄なく摂るコツ
βカロテン、葉酸、カルシウム、鉄、ビタミンKなど、さまざまな栄養素を含んでいます。中でも抗酸化作用の高いβカロテンは小松菜やホウレン草よりも多く、ポリフェノールも豊富なため「食べる風邪薬」と呼ばれています。

特有の香りにも発汗、消化促進、痰を切り咳を鎮めるなどの作用があります。

抗酸化物質は組み合わせて摂ることでより力を発揮します。柑橘類の果汁を搾りかけるなどでビタミンCを補うと、抗酸化作用とともに鉄の吸収率も高まります。また脂溶性の栄養素は油を使った調理が望ましく、ゴマあえクルミあえなどもおすすめです。

やわらかい葉先は生食にも向き、よりビタミン類の損失を防げます。加熱によって苦みが強まるため、苦みを抑えたい場合は短時間の加熱にしましょう。

保存するなら
1度水を吸わせてから水けを拭き、ペーパータオルで包みポリ袋に入れ、口を軽く閉じて冷蔵庫で立てて保存します。

冷凍する場合は固めにゆでて冷水にさらし、水けを絞って食べやすく切ってから冷凍すると、使う時に便利です。

【管理栄養士・高木小雪】