<栄養素を無駄なく摂る食べ方:野菜編>

サツマイモは、ヒルガオ科の根の部分で、甘藷(かんしょ)とも呼ばれます。原産地は中米ですが、江戸時代に中国から種子島に伝わり、薩摩藩が栽培を始めました。そのため、サツマイモと呼ばれるようになりました。現在でも、鹿児島で全国の約4割を生産しています。

サツマイモには多くの品種があり、果肉の色もバラエティー豊かです。おなじみの黄色のほか、オレンジ色や白、紫色などがあります。近年はねっとりした食感で甘みが強い安納イモなどが人気です。

8〜11月頃に収穫されますが、2〜3カ月貯蔵することで水分が抜け、甘みが増してホクホクとした食感になります。そのため、旬は10〜1月頃です。

皮に黒い斑点がなくつやがあり、表面がデコボコしておらず、真ん中がふっくらしたものを選びましょう。

主な栄養素と無駄なく摂るコツ
食物繊維が豊富で、ジャガイモの約2倍含まれています。また、イモ類のビタミンCはでんぷんに包まれているため、加熱しても壊れにくく効率よく摂取できます。

サツマイモを切ると断面からにじみ出てくる白い液体は「ヤラピン」という成分で、便を柔らかくする働きがあります。皮に近い部分に多く、皮には抗酸化作用のあるポリフェノールも含まれているため、皮ごと食べるのがおすすめです。

切るとすぐに皮に沿ってにじみ出てくる「ヤラピン」

ムラサキイモにはポリフェノールであるアントシアニンが、果肉がオレンジ色の安納イモはβカロテンが豊富です。βカロテンは油を使って調理すると吸収率が上がります。

低温(60~70℃)で加熱することででんぷんが分解され、麦芽糖(ばくがとう)に変わり糖度が上がります。火加減を弱火にする、電子レンジなら「弱」で時間をかけて加熱するなどすると、甘くなります。

保存するなら
よく乾かして新聞紙で包み、冷暗所(5〜10℃程度)に保存すると長持ちします。加熱して熱いうちにつぶし、冷凍保存しておくこともできます。

【管理栄養士・今井久美】