アスレシピのコラムやレシピにも記載されているように、食材には多くの栄養素や新しい栄養成分があります。勉強すればするほど何を食べて良いのか分からなくなり、「体に良い」と言われるものばかり選んでしまう、という方もいるかもしれません。

 栄養学は日々研究が進み、過去に良いと言われていたものが良くなかった、逆に、良くないと言われていた食材が良かったということもあります。食材や栄養素にこだわったり、偏ったりせず、さまざまな食材を食事に取り入れましょう。

 食材を選ぶ1つの目安として、「旬」を意識すると良いですね。旬の食材は自然の恩恵を受けて、多く含む栄養素がより豊富となり、安価で手に入りやすくなっています。保管や流通時間も短く、新鮮な状態で購入することができます。

 夏が旬の野菜や果物はカリウムが多く、汗で失われるカリウムを補うことができるなど、その時期に不足しがちな栄養素を補えるのも特徴です。

 また、最もおいしい時期でもあります。素材がおいしければ、物によっては生で食べてもいいですし、調理法も焼くなど簡単に済むため、味付けに使う調味料も少なく、減塩効果があります。食材は、調理という加工をすることで安全に食べられるようにもなりますが、熱に弱い栄養素は減り、熱によって変性する成分もあります。おいしく食べることは消化酵素の分泌を増やし、代謝を促進。精神の安定にもつながり、幸福感も高めます。

 何を食べようか迷った時は、旬の食材を選びましょう。食を楽しむことも、忘れないでくださいね。

【管理栄養士・今井久美】