<栄養素を無駄なく摂る食べ方:野菜編>

ニンジン

 春に出回るニンジンは、秋冬と比べて水分が多く、シャキシャキした食感が特徴です。甘みがありジューシーなので、サラダなどの生食やジュースがおすすめ。ひび割れや黒ずみがなく、軸が細いものが良品です。

主な栄養素
 体内でビタミンAに変わるβカロテンが豊富。抗酸化作用が高く、免疫力アップ、皮膚や粘膜の健康に保つ働きがあります。ニンジン100gで、1日に必要なビタミンAの食事摂取基準を満たします。

保存するなら
 高温と多湿に弱いため、表面が濡れていたらそっと拭き取って新聞紙やキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫で保存します。切ったものは切り口をラップで覆って冷蔵庫へ。2日以内に使いきりましょう。

栄養素を無駄なく摂るコツ
 春物はニンジン臭さが少ないので、苦手な人でも食べやすいでしょう。栄養素は中心部分よりも皮のすぐ下に多いため、皮はむかない方が多く摂ることができます。気になる場合は、なるべく薄くむくようにするとよいでしょう。

 油で炒める、サラダに油を含むドレッシングを使うなど、油と一緒に摂ると脂溶性のビタミンの吸収率がアップします。また、肉質がやわらかいため、短時間で火が通ります。食べやすく切り、1本(150g)あたり1分のレンジ加熱がおすすめです。

【料理研究家、栄養士・今泉久美】