イチゴのおいしい季節です。5月ぐらいまでイチゴ狩りができる場所も増えています。

日本国内の品種の数は約300種

最近では品種も続々と増えており、農林水産省のサイトによると、日本国内のイチゴの品種の数は約300種。大きさや甘みと酸味のバランスのバリエーションも様々です。

人気のスカイベリー
人気のスカイベリー

国内で生産されている主なイチゴは「とちおとめ」「あまおう」「ゆうべに」「紅ほっぺ」などがありますが、近年ではご当地のブランドイチゴとして、栃木県の「スカイベリー」や三重県の「かおり野」など、デビュー間もなく人気品種として定着したものも多くあります。また、イチゴといえば赤い実が特徴ですが、「パールホワイト」「初恋の香り」のように、交配や改良の過程で起こる突然変異から生まれた白イチゴも人気上昇中です。

人気急上昇中の白イチゴ
人気急上昇中の白イチゴ

日本国内の都道府県別データを見ると、最も生産量が多いのは栃木県で令和4年(2022年)まで55年連続日本一となっています。2位は福岡県、3位は熊本県、4位は静岡県と続きます。

結論は「野菜でもあり果物」でもある

さて、このイチゴについて「野菜か、果物か」という議論が生じることがあります。何をもって論じるかによりますが、結論としては野菜でもあり、果物でもあるのです。

生産や出荷の統計をとる上で、農林水産省は一年生作物などの草本類を「野菜」、永年生作物などの木本類を「果実」と定義し、イチゴを「野菜」として扱っていますが、果実的な利用をすることから「果実的野菜」とも呼んでいます。

一方で、消費者側の視点でとらえる総務省の家計調査や厚生労働省の国民健康・栄養調査などでは「果物」として扱っています。当然、厚生労働省が提唱する野菜の1日の摂取目標量(350g)の中にイチゴは含まれていません。ちなみに、アスレシピの食材別レシピ分類では「果物・種実」に区分けしています。このように「果実的野菜」として扱われるものは、イチゴのほかに、メロンやスイカなど樹木にならずに地面に張って育つものがあります。

つぶつぶは果実の「集合果」

イチゴの表面にあるつぶつぶは種ではなく、ひとつひとつが果実です。それぞれのつぶつぶのの中に種が入っています。1粒のイチゴは200個から300個の果実が集まった「集合果」。私たちが果実だと思って食べている甘い部分は、実際は茎の先端の花床(かしょう)が膨らんだ偽果(ぎか)なのです。

イチゴのつぶつぶはひとつひとつが果実
イチゴのつぶつぶはひとつひとつが果実

ビタミンCが豊富でミカンの約2倍

イチゴはビタミンCが豊富で、温州ミカンの約2倍もあります。大きさにもよりますが、男女とも15歳以上の1日の推奨量(100mg)を10粒程度でまかなえる計算です。ビタミンB群である葉酸も多く含まれており、ポリフェノールの一種で抗酸化作用のあるアントシアニンも多く、風邪予防のためにも積極的にとりたいですね。

生で食べるならヘタ側から

そんなイチゴを生で、よりおいしく食べるには、ヘタ側から食べるのがおすすめ。先端から熟し、先端部分の方が甘くなるため、最後に甘い部「分を味わう食べ方が良いそうです。また、ヘタを取ってしまうとそこから水分が抜けてしまうので、食べる直前に洗い、その後にヘタを取りましょう。

生で食べるなら保存は冷蔵で。パックから出して重ならないようにポリ袋などに入れておきましょう。水洗いした場合はカビが生える可能性があるので水分を取ってから保冷し、できるだけ新鮮なうちに食べきりましょう。

シャーベットで食べたり、ジャムに加工したりするのであれば冷凍保存すると良いでしょう。イチゴを水洗いしてへたを取り、水分も取り除いて冷凍保存袋に入れて冷凍室に入れるようにしましょう。

毎月22日は「ショートケーキの日」

1月15日は語呂合わせから「いいイチゴの日」に制定されており、毎月22日は「ショートケーキの日」です。

22日はいつもイチゴ(15日)を乗せているから「ショートケーキの日」
22日はいつもイチゴ(15日)を乗せているから「ショートケーキの日」

月間カレンダーを見ると、22日の上には15(イチゴ)日がありますよね。イチゴがのっているショートケーキを連想させるということからだそうです。その理由は…。

【アスレシピ編集部】