失敗しないハンバーグのこね方

材料と分量が決まったら、こねていきましょう。どの状態までこねるかは「ハンバーグの種を握ったときに指の間からはみ出してくるくらいが目安」と言われています。混ぜることで肉と肉がくっつき、ぼろぼろと割れることはなくなりますが、混ぜすぎて脂が溶け出すと、硬くなり、パサツキの原因にもなるので、ちょうど良い塩梅を目指しましょう。

成形で手がベタベタしない方法は

次は成形です。楕円形(小判形)にすることが多いですね。この時、手にベタベタくっついてしまうのは、手の温度でハンバーグの脂が溶けてべたつくため。そんな時は「一度、肉のタネを冷蔵庫で冷やす」「手に水やサラダ油をつける」といったことを試してください。こねた肉を両手間で受け渡しをして空気を抜く理由は、焼いたときに隙間ができて割れたり、形が崩れたりするのを防ぐためですが、数回行えば十分でしょう。

中心部をへこませてから焼く理由

ハンバーグをフライパンで焼くときに中心部をへこませますが、へこませなかったらどうなるでしょうか。

フライパンに接している外側の周辺から、ハンバーグに熱が伝わります。熱が伝わるとタンパク質は固まり、縮む性質があるため、外側が縮み、まだ火の通っていない中心部に向かって膨らんでしまうのです。

元々、中心部は火の通りに時間がかかるため、外側は焼けすぎて硬いのに中心部は生焼けということが起こりやすくなります。そのため、あらかじめ中心部をへこませておくのです。また、焼いている途中でハンバーグが膨らみすぎて、亀裂が入ったり、破裂したりするのを防ぐ意味もあります。

強火から弱火にして蒸し焼きに

先ほど話したように、タンパク質は加熱によって固まる性質があります。そのため表面を強めに焼いてうま味を閉じ込めてから、弱火で蒸し焼きにすることで芯まで火を通し、柔らかく焼き上げることができます。ハンバーグの中心に竹串を刺し、肉汁が透明であれば焼き上がりのサインです。

ハンバーグの大きさにもよりますが、厚さ約1.5センチの手のひら大(約15センチ)で作った場合の火加減の目安です。

強火 1分
弱火 3~4分(蓋をして蒸し焼き)
焼いた後ひっくり返し、同じように裏面も
強火 1分
弱火 3~4分(蓋をして蒸し焼き)

ハンバーグを作ってみよう

それでは実際にハンバーグを作ってみましょう。材料は中学家庭科の教科書を参考にしています。上手に作れるようになったら、お好みの材料でトライしてみましょう

<材料>
ハンバーグ
・合いびき肉…120g
・タマネギ(中)…1/4玉 (60g)
・パン粉…大さじ3(10g)
・牛乳…大さじ1(15g)
・卵(小)…1玉(12g)
・塩…1g
・コショウ…少々
・ナツメグ…1ふり
(あめ色タマネギにしたい人は、重曹小さじ1/4)

ハンバーグソース
・ケチャップ…大さじ3(16g)
・ウスターソース…大さじ3(16g)

<作り方>
1、タマネギをみじん切りにする
2、フライパンであめ色タマネギになるように炒める(重曹を入れると時短になる)
3、ボウルに合いびき肉と塩を入れて、粘りが出るようにしっかりと混ぜる
4、粘りが出たらボウルに卵、粗熱がとれたタマネギ、コショウ、パン粉、牛乳を入れて混ぜる
5、小判形に丸めて空気を抜き、中央部を指でへこませる。厚さの目安は1.5センチ
6、へこませた面を下にして、フライパンで強火1分、弱火3分で片面を焼く。その後裏面も同じように焼く
7、中心部に串を刺したときに液が透明なら火が通ったサイン! 濁ったり赤かったりしたら弱火で蓋をしっかりとして蒸し焼きにする
8、ハンバーグを皿に盛り付け、フライパンにケチャップとウスターソースを入れて中火で2分煮る。ソースをハンバーグにかけたら出来上がり!

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