高温多湿な夏。激しい運動をした後はただでさえ食欲が落ちているのに、そこに暑さが加わると、もっと食欲がなくなってしまいます。

体重が落ちることは、選手たちにとって深刻な事態です。「何とかして食べなくては」と、選手も保護者の方もとても頭を悩ませるところです。

食欲がないときは、冷たく食べやすいもの、そうめんやそばなどののど越しの良い麺類、ゼリーやアイスクリームなどの口当たりの良いもの、水分が多いあっさりしたものを選ぶことが多くなります。そうすると、肉・魚・卵などのタンパク質源となるおかずや脂質が不足し、タンパク質だけでなく、エネルギー、ビタミンの不足にもつながります。結果として、夏バテの原因となり、疲労回復も図れなくなります。

夏バテ予防のためには、「あっさり(さっぱり)」したものと、肉・魚・卵や油を使った「こってり」したものを1日の食事の中で組み合わせていきましょう。

例えば、次のような組み合わせが考えられます。

・昼食=「あっさり」系の冷やし中華
・夕食=「こってり」系のカレーライス

・昼食=「こってり」系の豚肉生姜焼き
・夕食=「あっさり」系の冷やし月見そば

このように「あっさり」「こってり」のバリエーションを組み合わせ、エネルギーや栄養素が不足しないようにしていきましょう。

今回は「こってり」のメニューとして、「エビとアスパラのケチャップ炒め」を紹介します。薄い衣をつけたエビに、甘辛いケチャップが絡んでおいしくいただけます。夏を乗り越えるにはまず食事から。暑さに負けず、過ごしていきましょう。

管理栄養士・舘川美貴子