4月から1人暮らしを始める選手たちは、実家にいる間に料理の練習をしたようです。はやりの圧力鍋を購入した選手から「1台で何でもできるよ。この間、煮豚作ったよ。だしと一緒に入れるだけ。簡単」や「卵スープ作った。卵だけだと野菜が足りないから、タマネギとニンジンを入れたよ」などの報告が届きました。

この報告の中に、キーワード「野菜が足りない」があります。彼らも分かっているのです。野菜は大切で、自分の食事には野菜が足りない、不足していることを。しかし、いつの間にかご飯やお肉は食べていても野菜を後回しにしてしまったり、ついついおいしい食べ物に負けて、野菜を食べる量が減ったりするのです。

1日350g、その3分の1は緑黄色野菜

現在の日本人の1日当たりの野菜の摂取量は平均280g程度で、摂取目標量の350g(注1)を大きく下回っている状況です。20代から40代では、7割程度しかとっていないとも言われています。

野菜350gの内訳としては、緑黄色野菜がその約3分の1の120g、その他の野菜は230g摂取するのが適正と言われています。特に、緑黄色野菜の量は減らさないようにしましょう。

お皿で換算すると、1回70g程度の量を1日5皿程度とるのが目標です。野菜70gの目安としては、以下を参考にしてください。

<野菜70gの目安>
トマト(中) 1/2個
ミニマト   3~4個
ピーマン   2個
ホウレン草  1/3束
ブロッコリー 3~4房
キャベツ(中)2枚
レタス(中) 2枚
モヤシ    1/3袋
ナス(中)  1本

1種類の野菜だけではなく、料理に合わせて少しずつ組み合わせても構いません。

<組み合わせ例>
サラダ=レタス1枚、キャベツ1枚、ブロッコリー2個、ミニトマト2個
ナスのみそ炒め=ナス2/3本(50g)、ピーマン(1/2個)20g

今回は、切って煮るだけ10分で出来る「簡単野菜スープ」を紹介します。スープにすることで、たっぷり野菜が食べられます。作り置きしておけば、翌朝は温めるだけ。冷蔵庫にあるあまり野菜を入れても構いません。

これに、パン、ゆで卵、スープ、牛乳、果物が揃えば、立派なバランスのとれた朝食になります。常に野菜を食べる意識を持ちましょう。

注1:厚生労働省「健康日本21(第二次)」

管理栄養士・舘川美貴子