スギ花粉の飛散がピークの時期です。皆さん、花粉症対策をしながら乗り越えていることと思います。

ハンノキ花粉やシラカバ花粉

スギ花粉が終息し始める頃からは、ハンノキ花粉やシラカバ花粉といったカバノキ科花粉アレルギーがある方は体調を崩しやすくなります。ハンノキやシラカバの花粉アレルギーがある方で、豆乳を飲むと口の中に違和感が出たり、体調が悪くなったりする方はいませんか。

近年、豆乳による「花粉-食物アレルギー症候群」の患者さんが増えています。実は、シラカバ花粉・ハンノキ花粉と豆乳アレルギーには関係があるのです。豆乳アレルギーの原因となる物質と、ハンノキ花粉やシラカバ花粉に含まれる物質の構造が似ているために症状が出やすいと報告されており、豆乳の飲み過ぎとは関係ありません。

また、豆腐や他の大豆製品では症状が出ないからといって、豆乳アレルギーではないと考えるのも早計です。豆乳アレルギーの成分は加熱や発酵で失活するため、大豆を原料とする豆腐やしょうゆでは全く症状が現れないのです。

豆腐は豆乳ににがりを加えて凝固性を増強しているため、口腔粘膜からのアレルゲンが吸収されにくいのですが、豆乳は液体のため、口腔内や咽頭に接する時間が長く、アレルゲンが吸収されやすいとも考えられています。「豆腐は食べられるから豆乳アレルギーはないだろう」と考えず、豆乳を飲んだ後に体調が悪くなるなら、医療機関を受診しましょう。

今回紹介するのは、花粉症対策レシピ「レンコンの梅かつおあえ」です。作り置きおかずとしてもお勧めの一品です。

以前も紹介したように、レンコンには抗酸化作用のあるビタミンC、炎症作用軽減や粘膜強化をサポートするタンニンやフラボノイドが豊富に含まれています。また、水溶性と不溶性の食物繊維も含まれており、腸内環境改善への一助にもなります。薬膳の観点では、血流改善や喉の潤いをもたらす作用があるともいわれています。

春が近づいていても朝晩は特に冷え込んでいます。引き続き、体を冷やさないように心がけながら、花粉に負けずに乗り越えていきましょう。

管理栄養士・乳井美和子、小高鏡子