一気に気温が下がり、喉や肌などが乾燥しやすくなってきました。秋になり、肌荒れが気になるようになった方はいませんか。ハンドクリームを持ち歩く方も増えてきているのではないでしょうか。

筆者の私(乳井)も昨秋、急に肌が荒れたことがあります。なぜ秋になると肌荒れしやすくなるのでしょうか。

肌荒れの原因の1つは「寒暖差」

色々な原因はありますが、まず寒暖差があります。肌のバリア機能と保湿機能に重要な酵素が、温度の低下により減少することで肌荒れが起きやすいと考えられています。

昨年はマスクを常時着用する日常となり、マスクの着脱による摩擦からの肌への刺激も加わり、肌荒れしたのかもしれません。また、急激な気温低下によって体温調節に関わる自律神経の乱れも影響するとも考えられています。

ダニの死骸やフンなど「環境要因」

一方で、以前にも紹介している環境要因も1つです。夏に増殖したダニの死骸やフンが秋になって湿度が低下することで舞い上がりやすくなり、アレルギー体質の方は肌荒れだけでなく、くしゃみ、鼻水などの症状が出やすくなります。

ホコリと違い、ダニは目に見えないのでついつい大物の洗濯は後回しにしがちです。しかし、夏ほど汗をかかないとはいえ、アレルギー症状を引き起こしやすい物質が蓄積する寝具類をこまめに洗い、普段お手入れしづらい箇所も丁寧に掃除をしましょう。食物アレルギーの患者の方は他のアレルギー疾患をもつことも多いため、十分に気をつけましょう。

ブタクサなど秋の花粉の可能性も

この他にも、ブタクサなど秋の花粉による症状として、肌に炎症が出ることもあります。経過が改善する傾向がない場合は、医療機関を受診しましょう。

秋の肌荒れに打ち勝つためには栄養面の強化も大切です。今回紹介をするのは肉じゃがならぬ「肉カボチャ」。肉じゃがはジャガイモを使いますが、粘膜強化のビタミンACEが揃ったカボチャを使っています。

粘膜強化には、βカロテンが大きな力となるため、豊富なニンジンをプラスしています。カボチャは硬くて切るのが面倒…という方もいることでしょう。レンジで温めると柔らかくなり、スムーズに切ることができますし、加熱時間も短縮されます。カボチャの美味しい季節、秋の作り置きおかずとしても便利な1品です。

管理栄養士・乳井美和子、小高鏡子