ニュースや新聞でも報道されているように、おうち時間が増えたことでホットケーキミックス、小麦粉、米粉の需要が急増し、スーパーでも品薄状態が続いているようですね。皆さんの地域はいかがですか。パンケーキやお好み焼きを食べる機会も増えているのではないでしょうか。

常温で密閉せずに保存すると…

皆さんは、使って余った米粉や小麦粉をどのように保管していますか。粉ものは生鮮食品と違って保存が効くからと、開封後、輪ゴムやテープなどで簡易的に封をして安易にしまっていませんか。その結果、呼吸困難や皮膚症状などのアレルギー症状が出てしまい、救急車で運ばれるほどの事態に陥ることもあるのです。

上記のアレルギーの原因はダニの可能性があります。ダニは20~30℃の暗い所を好み、キッチンの調理台下の棚や食品庫などに潜んでいることがあります。残った米粉や小麦粉、パン粉などの袋のすき間から入り込んで増殖します。さらに粉ものを食べて、排泄した糞を袋の中に残していきます。つまり、開封後、密閉せずに常温で保管する時間が長いほど、危険性が高まるのです。

熱に強く加熱しても症状防げない

ダニアレルゲンは熱に強いため、加熱調理してもアレルギー症状を防ぐことはできません。以前食べても問題なかったからと言って、同じ粉を使ってパンケーキやお好み焼きを食べても大丈夫という保証はありません。保管方法に意識を向けていないと突然、アレルギー症状が現れたとしてもおかしくないのです。

ダニアレルギーを防ぐ対策3点

そんなダニアレルギー症状を引き起こさないためには、以下の対策が必要です。

(1)米粉、小麦粉、パン粉などの食品は、できるだけ短期間で使い切れる小分けのタイプを購入するように心がける。
(2)開封後はプラスチックやガラスの密閉できる容器、またはジッパー付きの袋に入れて、冷蔵庫で保管する。
(3)開封後はできる限り早めに使い切る。

この3点を遵守するだけでも、しっかりとした予防になります。これから梅雨に入り、高温多湿でダニが元気に活動する季節となりますので、特に注意して冷蔵庫で保管しましょう。冷蔵保存をしていても、使用後は速やかに冷蔵庫に戻しましょう。

今一度、粉ものの保管状況を思い出してみてください。上記のような症状が出た場合には、密閉した状態で適切に保管していたかどうかも確認した上で、主治医にすぐに相談しましょう。全身の強いかゆみや呼吸困難などのようなアナフィラキシーショックの状態になりつつある場合は、すぐに救急車を呼んで下さい。

今回紹介するのは、米粉と豆腐を使用し、タンパク質アップにもつながるおやつ「レンジで簡単米粉と豆腐の蒸しパン」です。このレシピでは、鉄を含むレーズンを使用していますが、バナナやブルーベリーなど、お好きな果実を入れてアレンジもできます。また、ココアバウダー(今回のレシピでは小さじ1程度)を入れてココア風味も楽しめます。

使い切れなかった米粉等は適切に保管して、出来る限り早めに使い切って下さいね。

管理栄養士・乳井美和子、小高鏡子