新型コロナウイルス感染拡大の影響で、春休み期間が長くなったり、授業開始が遅れたりしている学生の方もいると思います。ファストフードをテイクアウトしたり、お菓子をついつい食べ過ぎたりしていませんか。日頃、街中で目にする機会の多いファストフード店のハンバーガーやポテトなどの商品、カップ麺やソーセージなどの加工食品、コンビニのおにぎり、スナック菓子には想像以上に食塩が多く含まれています。

塩は、たばこに次いで生活習慣病のリスクがあるとWHO(世界保健機構)が警告しています。国民健康・栄養調査によると、日本人の中高生にあたる年齢層は、食事摂取基準目標量(15~17歳 男子:7.5g未満 女子6.5g未満)よりも多く摂取している傾向が見られます。

加工食品やファストフードの塩分

では、加工食品やファストフードなどの食品は、どの程度の塩分があるのでしょうか。

・チーズバーガー:1.9g
・チキンフィレサンド:2.7g
・フライポテトMサイズ:0.8g
・おにぎり(鶏五目):1.6g(コンビニ販売)
・サンドイッチ(チキンカツ):2.1g(コンビニ販売)
・カップラーメン(増量タイプ):6.4g
・ウィンナー(3本、50g):1.0g
・ポテトチップス(うすしお味60g入りパック):0.5g
・ジャガイモ加工品(スナック菓子)1パック:0.8g

これらの食品を頻繁に食べていると、知らない間に塩分過多となり、次第に薄味や素材本来の味がもの足りなくなってしまいます。

とり過ぎ良くないと回答しながらも…

また、日本人の高校生約70名を対象にした調査では、「食塩のとり過ぎは生活習慣病につながると思う」と70%の学生が回答していながらも、「日常の生活で減塩を意識していないと思う」との回答が69%。「野菜を食べることが減塩効果につながると思う」ことに対しては、「わからない」「そう思わない」との回答が76%もありました。

この調査からも、減塩は将来の生活習慣病予防になると理解しているものの、今は日常生活の中で意識していない学生の割合が比較的多いことが分かります。高校生は、卒業後に1人暮らしをする場合もあり、その後社会人となり、子育てをする側に役目が変化していくこともあります。高校生までに、アスレシピも活用しながら、生涯にわたる健康な望ましい食生活を身につけておきたいものです。

今回紹介するのは、レンジだけでできる「ライスヒジキソーセージ」です。お肉だけでなく、ご飯を加えることで、エネルギーアップにもつながります。

新学期からは気持ちを新たに、簡単にできる食事作りから試してみましょう! 料理に必要な食材を自分で購入するところから始めることで、より達成感もあります。

なお、夏場の野外スポーツには、冬場よりも塩分が必要なケースもあります。運動量や環境により、加減が変わりますので、どの程度の塩分が必要かは、身近な専門家に相談しましょう。

管理栄養士・乳井美和子、小高鏡子