花粉症シーズンです。アスレシピのコラムに限らず、様々な媒体で「花粉症対策」という言葉を目にしていることと思います。新型コロナウイルス感染拡大の影響でスポーツの試合や芸能関連のイベントが中止となったり、学校も休校になったりと、落ち着かない日々を過ごすことで、体にも負担が掛かっているのではないかと想像します。

このコラムを読んでいる方は、食事からの花粉症対策を意識されている方が多いと思います。といっても、食事や補食(おやつ)で食べ物を口にする機会は1日約3~6回。このほか、マスクや薬以外で頻繁に予防できる方法がありますが、思いつきますか?

深い呼吸でリラックス

それは、「腹式呼吸」です。深い呼吸をすることで、ストレス負荷が緩和されると考えられています。息を吐く時間を長くすると、さらにリラックス効果が高まるという研究報告もあります。

ストレスがかかると自律神経の働きが乱れ、アレルギー症状を助長させるといわれています。逆に言うと、体温調節をはじめとする自律神経の働きは自分の意思ではコントロールできないため、深呼吸が大きな支えになるのです。

また、ストレス負荷は自律神経系統だけでなく、内分泌系、免疫系にも伝達し、心身ともに様々な症状が表れます。呼吸は生きている限り続きますが、強いストレスで体に負荷がかかると、呼吸が浅くなって酸素が全身に行き届かなくなり、体の至るところに支障が出て、自律神経が乱れるといった悪循環に陥ります。

五感を優しく刺激するのも有効

自律神経を整えるポイントの1つは深呼吸。そのほか手軽に出来ることは、五感を活用し、優しく刺激を与えることです。

リラックスできる音楽を聴く、本やインターネットなどを活用して美しい景色に目を向ける、食事をよく味わっていただく、心地よい温度のお風呂にゆっくり浸かるなど、五感を優しく刺激してあげて下さい。

今回紹介するのは「豆腐とジャガイモのおやき」。ストレス対策、アレルギー対策にも欠かせないビタミンCがふんだんにとれるレシピです。ジャガイモに含まれるビタミンCは、加熱しても損失が少なく、豆腐に含まれる鉄の吸収を助けてくれます。

新型コロナウイルス関連で不安な日々を過ごしている今こそ、いつでもできる深呼吸と五感の活用を取り入れてください。手洗いをはじめとした感染症予防対策にもしっかり取り組み、厳しい時期を乗り切りましょう。

管理栄養士・乳井美和子、小高鏡子