7月に入りました。夏の試合、合宿やキャンプの予定とプライベートの休みの調整をされている方も多いことと思います。

 夏休み中に子ども同士で遊ぶ際のおやつ、キャンプ中の子供同士のお菓子の交換などで、表示を見てもアレルゲンが入っているかどうか、判断が難しいケースがあります。食品表示では、紛らわしい言葉がいくつかありますので、今回は乳成分に絞って紹介したいと思います。

アレルゲンの判断材料に

 「乳」という漢字が入っているから、乳成分でしょうか? と質問されることがよくあります。その代表例は、下記の通りです。

乳糖…牛乳に含まれる糖類です。乳由来のタンパク質がごく微量(数μg/g)含まれているため、除去が不要なケースもあります。主治医に確認してから摂取しましょう。

カゼイン…牛乳由来のタンパク質。乳アレルギーの方は摂取を控えましょう。乳化剤や安定剤として使用しているため、アイスクリーム、ソーセージ、お菓子などに含まれていることが多いため、注意しましょう。

乳化剤…乳由来の成分ではありません。水と油など、混ざりにくい液体を均一に混ぜ合わす際に必要な添加物です。通常は、卵黄、大豆、パームなどを使用することが多いです。卵アレルギーや大豆アレルギーの方は注意しましょう。

乳酸カルシウム…乳由来の成分ではありません。植物(てんさい、トウモロコシ等)から採った糖に、植物由来の乳酸菌を加えて発酵させた「乳酸」と「カルシウム」を反応させた化合物です。

缶詰や常備食でできる「トウモロコシとヒジキの炊き込みご飯」
缶詰や常備食でできる「トウモロコシとヒジキの炊き込みご飯」

 今回は、主食にも、おにぎりなどの補食にもなる「トウモロコシとヒジキの炊き込みご飯」を紹介します。加熱作業なし、炊飯器1つでできる手軽なレシピです。

炊飯器1つでできる

 タンパク質補強のサケは水煮缶や水煮瓶を使用。トウモロコシは缶詰を使用し、ヒジキはアレルギー対応のレトルト食品を使用しているため、まな板、包丁、ガス台(IH)を使用していません。

 蒸し暑い夏はできる限り、ガス台の前に立たず、短時間で調理を済ませたいもの。ひじき煮は常備菜として冷蔵庫にストックしている家庭もあると思いますので、そちらを活用してもOKです。

 トウモロコシは代謝を助けるビタミンB群が豊富で、黄色の色素は抗酸化成分を含んでいます。これから厳しい暑さを迎える夏、カラフルな野菜を積極的に摂り、体調を崩すことなく乗り切りましょう。

 なお、市販の「炊き込みご飯の素」には小麦や大豆などアレルゲンが含まれているケースもありますので、注意が必要です。

管理栄養士・乳井美和子、小高鏡子