「清涼飲料水を飲んではいけない」「お菓子は食べてはいけない」というように、ルールを設けているチームがあると聞きます。サプリメントの健康被害が話題になっていますが、アスリートのパフォーマンスにとって良い食品、悪い食品はあるでしょうか。

結論から言うと、食品として販売されているものに「良い」「悪い」の判断はありません。健康被害が出るような成分やドーピングに関わる成分が入っているものは別として、どんなに体に良いとされている食品でも食べ過ぎれば害がありますし、摂りすぎたら身体に悪いとされる食品でも、普段から大量に摂っていなければ問題ないからです。

今やるべき目的とタイミングを考えて

ただ、アスリートは、今どんな目的をもって体作りをしているか、どんな時期なのかというタイミングによって摂るべき食品かどうかが関係してきます。試合期なのか、練習量が普段よりも多いのか少ないのか、運動時の気温や体調、体重や体組成、成長の度合いなどによって必要な食品なのかを判断することです。

例えば、練習と次の練習まで時間があまりないとき、連戦で試合間の時間がとても短いときは、ラムネや清涼飲料水を活用して糖質補給をしても問題ありません。また同じチームで同じような練習をしていても、選手によってエネルギーや栄養素の必要量が違います。A選手には適した食品でもB選手にとっては適さない、量やタイミングが合っていないという場合もあります。

今の自分にとって何が必要なのか。普段からトレーニング内容や強度、疲労感、体重、体組成、食事内容などを把握し、状況にあわせて調整できる力を選手自身が身につけられるようになると良いですね。

今回は「イチゴのあん包み」を紹介します。白玉粉と薄力粉で作った“餅”にもイチゴジャムを練り込んでいます。1人前255kcalで、脂質が少なく、糖質からのエネルギーを補給しやすいため補食にもおすすめです。

もちろん、「イチゴのあん包み」も食べ過ぎればエネルギー過多になることもありますし、食事量に影響することもあります。「おすすめ」とあっても目的とシーンによって食品を選ぶということが大切です。

管理栄養士:田澤梓