子どもが喜んで食べてくれる料理となると、肉料理が中心になりがち…そんなお悩みを持つ保護者の方、多いですよね。魚には肉には含まれない必須脂肪酸が豊富なので、週4、5回は食べたいものです。今回はどんな魚を選べばいいのかをお伝えしていきます。

鮮度が大切、魚を選ぶコツ

まず、魚は鮮度が大切ですので、選ぶ時にもコツがあります。目が白っぽいものや黒ずんでいるものは避けましょう。お肉を選ぶ時と同様、ドリップ(解凍時にでてしまう汁や販売時トレーにでている汁)があるもの、血が固まっているものなども避けましょう。

赤身と白身の違いと特徴

魚は大きく分けて「赤身魚」と「白身魚」があります。筋肉中の血色素のミオグロビンの含有量によって区分されており、赤身の魚は回遊魚に多く、こってりとしたうま味が特徴で、白身の魚はカレイ、ヒラメ、タイなどあっさりとした味が特徴です。

青魚は赤身、n-3系脂肪酸が豊富

青魚のサバ、イワシ、サンマ、マグロ、カツオなどは血合いが多いため、赤身の魚に分類されます。これらはDHAやEPAなど、人の体内で合成することができないために食品から摂取しなければならないn-3系脂肪酸が多く含まれています。

n-3系脂肪酸は体内の炎症を抑える働きがあるため、ケガのリスク軽減につながると言われています。これらの魚は缶詰も出回っていますので、色々な料理に取り入れていきたい魚です。

白身は疲労度の高いとき、運動前後

白身魚は赤身魚に比べてDHAやEPAは少ないものの、低脂質高タンパクなのでエネルギーが高くなりすぎず、消化もしやすいという利点があります。体調が良くないときや疲労感が強いとき、試合の前後や運動強度が高いときにおすすめです。

ちなみに、子どもたちにも人気のサケ(鮭)は、サーモンピンクの色をしていますが、白身魚の仲間になります。あのピンクの色素はアスタキサンチンという抗酸化成分で、体内の炎症を抑える働きや持久力を向上させる働きが期待されている成分です。朝食やお弁当にも使っていきたい魚です。

今回は、子どもでも食べやすい魚メニューとして「サバのおろし煮」をご紹介します。片栗粉をまぶしたサバを揚げ焼きにした後、調味料と大根おろしで煮たものです。食べやすく、おろしだれがサバに絡んで味が染み込み、ご飯がすすみます。

文献:香川晴雄 香川晴雄教授のやさしい栄養学 女子栄養大学出版部 2007

管理栄養士:田澤梓