「生のフルーツの代わりに果汁100%ジュースでもいいでしょうか?」

そのような質問をよく聞かれます。今回は、生の果物とジュースの栄養価の違いについてお伝えします。

そもそも1回でとる量、栄養素が違う

生の果物と100%ジュースでは1回でとる量と、摂取できるエネルギーや栄養素の量が異なります。果物なら、オレンジ1個(約100g)、柿1/2個(約80g)をとるでしょうし、100%オレンジジュースなどは1パック通常200mlとなっています。

1食分の炭水化物、ビタミンCの比較

オレンジ1個(100g)とオレンジジュース(200ml)の1食分の栄養素を比較すると、次のようになります。

炭水化物
・オレンジ1個=9.8g
・果汁30%ジュース=20.6g
・果汁100%ジュース=22.0g

ビタミンC
・オレンジ1個=40mg
・果汁30%ジュース=21mg
・果汁100%ジュース=87mg

1食分で考えると、ジュースの量は2倍近くになります。炭水化物は、果汁30%でも100%でも2倍以上とることになりますが、ビタミンCは果汁30%ジュースではあまりとれません。果汁100%なら約2倍とれるので、果物の代わりにビタミンCをとる目的なら100%ジュースを選ぶと良いでしょう。

100%には「濃縮還元」と「ストレート」

また、果汁100%ジュースには、「濃縮還元」と「ストレート」の2種類があります。濃縮還元は、搾った果汁を加熱したり、真空状態にしたり、凍結させたりするなどして含まれる水分を飛ばしてペースト状に濃縮させた後、再び水分を加えて元の濃度へと還元させたものです。場合によっては、還元の際に砂糖や香料、添加物を加えるなどして味の調節が行われることもあります。果物に含まれている食物繊維を除いて果汁だけになっているため、消化に時間がかからず吸収が早い特徴もありますが、加工途中で失われる栄養素もあります。

「ストレート」ジュースは濃縮・還元作業を行わず、搾り取った果汁を加熱殺菌し、そのまま詰めたものを指しますが、コスト面で高額になることが多くあります。

何を目的に果物を摂取するかを考えると、「生のフルーツでなければいけない」「オレンジジュースでなければいけない」ということはありません。目的に合わせて選択できるようになるといいですね。

今回は「ニンジンとキウイのサラダ」を紹介します。キウイはビタミンCが豊富な食材で、サラダに合わせると手軽にとることができます。味付けはレモン汁、はちみつ、オリーブ油と塩でさっぱりと、無塩ミックスナッツをトッピングしています。

参考文献:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)」

管理栄養士:田澤梓