厳しい残暑の中でも、充実したトレーニングを積み重ねることで、秋以降の競技力が変わってきます。ここで重要なことは「スタミナ」をアップさせることです。

「スタミナ」とは、トレーニングや試合で長時間、自分の力を発揮し続ける持久力のことを言います。例えば、長時間のトレーニングでも集中して、実り多い成果を挙げるにはスタミナアップが大切で、そのためにはたくさんのエネルギーが必要になります。

食事においては、体を動かすエネルギー源となる炭水化物(糖質)を十分にとることがポイントです。ジュニア選手は特に「肉料理が好き」と答える選手が多くいますが、おかずばかりでなく、ご飯やパンなども一緒に食べて糖質を摂りましょう。

体重60kgの場合の摂取目標量は

1日における糖質の摂取目標量は、中強度のトレーニングをする場合、体重1kgあたり5~7gとなっているので、体重60kgの選手であれば300~420gが必要となります。高強度(1日1~3時間の高強度トレーニング)の場合、体重1kgあたり6~10gなのでその分、増やす必要があります。体重がもっと重い選手は、その分、多くの糖質量が必要です。

420gの糖質量をどのタイミングでどれだけ摂ったらいいか、1日3食+補食2回で考えてみると、1食約100g(朝食100g+昼食100g+夕食100g)と補食60g(×2回)で計算できます。約100gの糖質量は、ご飯だと約280g、うどんだと480g(ゆでうどん約2玉)、パスタ(乾麺)なら150g、食パンなら約220g(6枚切り約4枚)になります。

このように、同じ主食でも糖質量には違いがあり、1品だけからから摂ろうとすると、同じものをたくさん食べなければならないので大変です。糖質量を多くとる工夫としては、ご飯とうどん、パスタとパンなど複数の食品を組み合わせることが挙げられます。さらに種類の異なる糖質を組み合わせると、エネルギー源として利用しやすくなります。果物を食事に取り入れ、補食としてスポーツドリンクや100%フルーツジュースなどの飲料も摂ると良いですね。

今回は、カボチャとはちみつと2種類の糖質を組み合わせた「カボチャはちみつジャム」を紹介します。作るのは意外と簡単で、パンにぬったり、ヨーグルトのトッピングにも活用できます。

参考文献:
・Burke LM, Hawley JA, Wong SH, Jeukendrup AE. Carbohydrates for training and competition. J Sports Sci. 2011;29 Suppl 1:S17-S27.
・Vitale K, Getzin A. Nutrition and supplement update for the endurance athlete: Review and recommendations. Nutrients. 2019;11(6):1-20. doi:10.3390/nu11061289
・日本食品成分表2020年度版(第八訂)文部科学省

管理栄養士・田澤梓