成長期は、身長の伸びが止まった後でも体重が増えるのは当たり前のことです。これは、骨の長さだけでなく、骨密度の上昇など脂肪以外の部分(除脂肪)が増加するためです。現在の体重が適正かどうか、体脂肪だけ増えていないかは、体重を測定するだけでなく、体組成も測定することでモニタリングすることができます。

体重と体組成をモニタリング

体脂肪率は測定する機器によっても数値が異なりますので、いつも決まった時間や服装、できれば起きて排尿した後に測定し、増加傾向にあるか、減少傾向にあるかの変化を見ていきましょう。体脂肪の増加が気になる場合は、いつから増加しているか、その時期の食事内容や運動量などを把握し、変化のあったところから原因をみつけ、できるところから改善していきます。

例えば、大会時にいつも菓子パンを食べていたが、出場する大会数が多くなり、同時に菓子パンを食べる頻度も上がってしまったというように、いつも通りのことでも、状況の変化によって食べるものの量や頻度が変わっている場合があります。3食の食事だけでなく、水分や補食の内容のチェックもしてみるとよいでしょう。

ただし、成長期の女子は体脂肪が増えやすいため、パフォーマンスに影響がないようであれば、体脂肪を減らす必要はありません。ちなみに、成長期世代の体脂肪率の基準はありませんが、「肥満」の定義として、男児は年齢を問わず25%以上、女児は11歳未満が30%以上、11歳以上は35%以上となっています。

今回はタンパク質や鉄が摂れるおやつの一品「きな粉のスノーボール」を紹介します。薄力粉に砂糖ときな粉を混ぜて丸め、オーブンで焼いたクッキーです。揚げないので脂質は控えめです。

参考文献:日本肥満学会.肥満症診療ガイドライン2016.ライフサイエンス出版.2016

管理栄養士・田澤梓