増量を検討している選手から「就寝前に食事を摂ることは問題でしょうか」と質問されました。

まず、増量時だけでなく、体づくりのためには「運動」「栄養」「休養」の3要素が大切です。「休養」の中には「睡眠」のほか、「積極的休養」と言われるストレッチや軽い運動なども含まれます。「睡眠」では運動で使用した体を休め、回復させることができます。

寝る直前の食事で睡眠の質が下がるが…

夜、寝る直前に食べると、睡眠中に消化器官が動くことになり、睡眠の質を下げることにはなります。ただし、増量が目的なら、体づくりのために必要なエネルギ-や栄養素を補うこともとても重要で、3食の食事で必要量がまかなえない場合、食べられる時間を見つけて補食や夜食などを摂るようすすめています。

もちろん、寝る直前に食べたことで、起床時に食欲がない、胃の不快感がある、朝食が食べられない、睡眠中に何度も目覚める、といったことがあれば避けた方がよいですが、このような症状がない場合は、睡眠前に胃腸に負担が少なく、消化吸収の良いものであれば食べても問題ありません。

「消化吸収が良いもの」を選んで食べる

「消化吸収が良いもの」とは、かたい固形物のものより、液体に近く、柔らかいもの、糖質中心のものです。ホットミルクや煮込みうどん、お茶漬や雑炊などがおすすめです。

今回は、寝る前の補食にもなる「イチゴ白玉練乳がけ」を紹介します。市販の練乳で味付ければよく、白玉と練乳で糖質がとれます。イチゴ以外でも、ふかしたカボチャやサツマイモを加えてもおいしく作れます。

管理栄養士・田澤梓