前回のコラムでは、タンパク質の1日の摂取量と1食の摂取量についてお伝えしました。必要量を補うためには、プロテインやサプリメントを使って摂取するべきと思っていた方もいるかもしれませんが、実は通常の食事や食品で十分足りており、むしろ摂りすぎのリスクもあることが分かったと思います。

その上で、次のような状況下や目的がある時はプロテインやサプリメントを使用すると良いでしょう。

・通常の食事が難しい。
・練習直後に吸収の良いタンパク質を摂取したい。
・食欲がない。
・筋肉量を維持しながら体脂肪を減らしたいが、タンパク質の摂取量を維持したい。

運動後、筋肉を作る働きが高まる期間は、運動後24時間程度。強度が高く、集中力を必要とする練習を行った後、すぐに食事がとれる環境になく、吸収の良いタンパク質を素早く摂りたい時や、胃腸の不調などで食べる量が限られている時などは、プロテインやサプリメントを使うと便利です。

第一に「食品から摂る」ことを考えて

また、遠征などで食事がご飯やパンだけ、という炭水化物中心の時に活用することも問題はありませんが、プロテインやサプリメントを使わなくても、食品からタンパク質を十分に摂取できます。例えば、牛乳、チーズ、ヨーグルトなど手軽に摂れる乳製品や、コンビニなどで手に入る豆腐、納豆などの大豆製品、卵などでまかなえます。

「タンパク質=プロテイン・サプリメント」ではなく、身近な食品から摂ることを第一に考え、それでも必要な時は使用を考えるようにしましょう。

今回は「チキンのマーマレードソース煮」を紹介します。調味料はマーマレードジャムとしょうゆ、塩だけで、手早く作れます。鶏もも肉からタンパク質を補給。作り置きとしても便利で、一品でも野菜と組み合わせもできるおかずです。

参考文献:The AIS Sports Supplement Framework. Group A. Isolated Protein Supplement. https://www.ais.gov.au/nutrition/supplements/group_a#isolated_protein_supplement

管理栄養士・田澤梓