料理は作るだけではありません。献立作成から食材の購入、下調理、調理、調理器具の片付け、食器の片付け…と多くの工程があり、時間と手間がかかります。

「時短レシピ」といったものも多くありますが、忙しい主婦や1人暮らしの選手にとって、短時間で手間なく準備ができたらうれしいですよね。また、スポーツ栄養でよく言われる「トレーニング後すぐに食事を食べる」「欠食せず、定期的に食事をとる」こともできるようになります。

下処理した野菜をストック、冷凍食品も利用

調理を短時間で手間なく行うコツの1つは、工程の一部をこまめに準備しておくことと、冷凍食品や加工品などを上手に利用することです。食材を準備して、切って…ということを毎回一からやっていては、それ相応の時間がかかります。選手が食事で足りないものを補食で補うように、常に先の食事のことも考えてちょこちょこ下準備をしておくと、忙しい時の料理作りが楽になるのです。

例えば、根菜類などは下処理(皮をむいて、千切りや拍子切りで切っておく)をして、保存容器などに詰めておけば、3、4日は冷蔵庫で保存できます。料理やお弁当の彩りが寂しいときにニンジンの千切りを少し加えると鮮やかになりますし、みそ汁も野菜がカットされていると手早く作ることができます。冷凍食品や加工品を使えば、下処理が不要になることもあります。

もちろん、時間がある時は手間をかけて料理時間を楽しむのもおすすめですが、「時間がない」「早く出来上がって欲しい」という時は、日頃から準備しておくこの方法を試してみてください。

今回は「ヒジキとショウガの炊き込みご飯」を紹介します。材料のニンジンもあらかじめ用意してあるものを使えば簡単です。他にもカット済みの野菜や油揚げを使えば、乾燥ヒジキと調味料を炊飯器に入れればOKです。補食にも適しているので、おにぎりにしても良いですね。

管理栄養士・田澤梓