スポーツにおける食事の役割が重要視されるようになり、チームや部で練習後の補食を準備するところが増えています。そこで補食として提供される物が1合分のおにぎりだと、どうなるでしょう。

もちろん、食べられる選手にとっては良いことです。しかし、小食な選手の場合、補食の量が多すぎて、そのために夕食がほとんど食べられないといったこともあるようです。

補食の量が多く、夕食などが食べられない場合、次のような工夫をしてください。

1日トータルで必要な栄養を摂る

補食がおにぎりなど、ごはんを主体としたものなら、夕食はおかず(主菜や副菜)を中心に摂りましょう。また、夕食の食事のバランスが悪くなりそうなら、朝食や昼食は栄養素が偏らないよう意識するようにしてください。毎食、栄養バランスを整えることは大切ですが、1日トータルで平均して必要な量が摂れていれば、まずは問題ありません。

毎日定時に食べると体が慣れてくる

1回の食事でたくさん食べられない選手は、毎日定時に食べるよう心がけると次第に慣れて、量を食べられるようになってきます。定期的に食事をとることで食事のリズムが決まってくると、それに合わせて消化液が出たり、消化吸収の準備を体が行ったりするためです。慣れるまでつらいと思いますが、おなかを壊したり、嘔吐(おうと)したりしない程度に様子を見ながら補食や食事を調整していきましょう。

今回はごはんが進む「キュウリの酢じょうゆ漬け」を紹介します。お気に入りのごはんのお供を知っておくと、食欲のないときでもエネルギーや栄養素を補うことに役立ちます。

管理栄養士・田澤梓