朝食は睡眠中に下がった体温や血糖値を上げる役割があり、食べることはとても重要です。ただ、何かを食べればいいわけではありません。

体温上がり、集中度も増す

おにぎりだけですました場合に比べ、「主食・主菜・副菜」をそろえた食事の方が、体温が高く上がって活動的になり、頭も回転して集中度も上がっていることが確認されています。さらにある研究では、朝食時にタンパク質をしっかり摂った群では、筋トレによる筋肥大がより増大することが報告されています。

朝練があり「時間がない場合」

そうは言っても、朝食を食べる時間がない、食欲がないという選手もいますね。朝練がある選手の場合、朝練後に食事時間がとれるなら、朝練前の食事はすぐにエネルギーになるゼリー飲料やスポーツドリンク、バナナなどを摂取し、朝練後に「主食・主菜・副菜」をそろえた食事をとるようにしましょう。

朝練後に授業などがあり、食事を摂る時間がない場合は、まずは生活リズムを見直し、早く起きられるように調整することが大切です。朝練前なので、卵雑炊や煮込みうどんなど、消化吸収がしやすく、「主食・主菜・副菜」の要素を含んだ食事をとるといいでしょう。朝練後は、簡単に食べられる補食でエネルギー補給をしましょう。

今回は、朝食におすすめのタンパク質のおかず、「はんぺんの肉巻き」を紹介します。はんぺんは魚のすり身が原料で消化吸収も早く、そのままでも食べられます。肉と魚の「ダブルタンパク」で、肉巻きにしても、肉に火が入るのが早いので調理時間も短くて済みます。

調味料で味付けする際に、付け合わせの野菜も一緒に調理できるので重宝します。今回は小松菜を使っていますが、家にある葉物野菜、何でも使えます。

参考資料:Jun Yasuda et al J Nutr.2020:Evenly Distributed Protein Intake over 3 Meals Augments Resistance Exercise–Induced Muscle Hypertrophy in Healthy Young Men

管理栄養士・田澤梓