前回のコラムでは「練習後のリカバリーのポイント」をお伝えしましたが、スポーツの現場での「リカバリー」は、練習・トレーニングや試合で疲労した体を回復させることを意味します。サポートの現場に行くと、選手との会話は必然的に栄養や食事の話題になります。その中で多く登場するのは「ラーメン」です。

アスリートはラーメンを食べてはいけないのでしょうか?
オフの日に食べに行くラーメンが楽しみです!
栄養士さんはどんなラーメンが好きですか?

といったように、ラーメンに関する話題は大きく広がります。

私は、選手にラーメンに関して聞かれたときは次のように答えるようにしています。

「練習後に脂質の多いラーメンはNGだけど、低脂肪高たんぱくで野菜がしっかりとれるラーメンならOKです」
「オフの日はリラックス、楽しみのために好きなラーメンを食べるのは良いけど、ほかの食事でバランスの良い食事(主食+主菜+副菜+果物+乳製品)を意識しましょう」

ラーメンの種類や調理法によって大きな違い

「ラーメン」と言っても、外食ではそのお店によって麺や味が違いますし、自宅で食べる場合も袋麺、カップ麺、生麺タイプなど多岐にわたります。ラーメンの種類や調理法によって、摂取できるエネルギー量や栄養素量は大きく変わります。

豚の背油を多く使用したラーメンは人気がありますが、脂質量が多いのでアスリートにはおすすめできません。外食でラーメンを食べるなら、スープや具材に脂質が多すぎず、サイドメニューも含めてたんぱく質がしっかりとれ、野菜も食べられるものを選べるといいですね。例えば、中華料理主体のお店などでメニューを上手に選択できるとよいでしょう。

今回紹介するメニューは「アスリートジャージャー麺」です。市販の生タイプのみそラーメンをアスリート向けにアレンジしました。

ジャージャー麺の肉みそは作り置きができるので、時間のあるときにまとめて作っておきましょう。そうすれば、1人暮らしのアスリートも帰宅して麺を茹でればすぐに食べられます。肉みそはご飯にかけてもおいしく食べられます。

冷たい麺なので食欲がない時にもおすすめです。野菜も一緒に盛り付けて食べましょう。

管理栄養士・金子香織