試合当日の朝食は、消化がよく、エネルギーとなるものを中心にとります。緊張から食欲が落ちる場合があるので、丼ものや麺類など食べやすいものがおすすめです。

 試合だからと特別なものを出すのではなく、普段食べ慣れているものを出すことで、選手へ過度のストレスをかけない配慮も必要です。食事の時間は、試合時間の3時間~3時間半前に食べるようにします。

 ただし試合開始時間が早い場合は、2時間前などにしても良いですが、その場合は食事量を減らすなどして、試合までにある程度消化させるようにします。

 また試合時の発汗を考慮して、水分やカルシウム、ナトリウムなどのミネラルもしっかりとれるようにします。必ず汁物やドリンクなどをいれて、食事からも水分補給をさせます。

試合当日朝の食事の例(①主食②主菜=シラス温泉卵丼、④汁物=そうめん汁、⑤乳製品⑥果物=バナナヨーグルト)
試合当日朝の食事の例(①主食②主菜=シラス温泉卵丼、④汁物=そうめん汁、⑤乳製品⑥果物=バナナヨーグルト)

<試合当日の朝食の献立の例>
①主食②主菜=シラス温泉卵丼
④汁物=そうめん汁
⑤乳製品⑥果物=バナナヨーグルト

※アレンジするなら、主食=力うどん、鍋焼きうどん、プラスして=おにぎり、フレンチトースト

<材料と作り方(1人分)>

■シラス温泉卵丼

シラス温泉卵丼
シラス温泉卵丼

ごはん…200g(茶碗1杯)
シラス…50g
桜エビ…30g
温泉卵…1個
アサツキ…5g
ゴマ…大さじ1
醤油…小さじ1

①丼にごはんを盛り、シラス、桜エビ、温泉卵をのせる。
②ゴマ、アサツキをのせ、醤油をかける。

■そうめん汁
そうめん…30g
カニカマ…3本
だし汁…1カップ
醤油…少々
塩…少々

①そうめんはゆでる。
②だし汁に醤油と塩を加えて調味する。
③①をくわえる。
④器に盛り、カニカマをのせる。

■バナナヨーグルト
バナナ…1本
ヨーグルト…100g
はちみつ…10g

①ヨーグルトとはちみつをよくまぜる。
②器にバナナを盛り、①をかける。

※1食分あたり=エネルギー(977キロカロリー)、カルシウム(716mg)、鉄分(4.0mg)

シラスは成長期に必要なカルシウムがたっぷり

 シラスはイワシの稚魚(マイワシ、カタクチイワシ)です。シラスの特徴は、何といってもカルシウムが多いこと! そしてそのカルシウムの吸収をよくするビタミンDも含まれていることです。

 カルシウムは骨や歯をつくります。スポーツする場合、骨の強化はケガの予防だけでなく、コンタクトスポーツの場合は当たり負けしない強い身体づくりにも必要です。またカルシウムは、筋肉の収縮にも関与していたり、不足するとイライラしやすくもなります。

 小魚のカルシウムの吸収は30%程度ですが、これを卵などビタミンDを含むものと組み合わせることが吸収アップのコツ。たくさんの量は食べられませんが、ごはんやサラダなどに取り入れて毎日とることがおすすめです。

(勝ごはん静岡版冊子より)