陸上女子100メートル障害で東京オリンピック(五輪)出場を狙う寺田明日香(30=パソナグループ)の食事をサポートする管理栄養士は、2人いる。廣松千愛さん(27)と奥隅知里さん(26)。交代で毎月1回、寺田の元を訪れ、料理を教えながらたくさんの常備菜を作り置きする。

視覚や嗅覚も刺激、常備菜作り置き

廣松さんが作った料理。厚揚げと大葉の豚肉巻き、ポークビーンズ、鶏もも肉の塩麹つけ焼き、ネギ酢だれ、サケのポテチー焼き、エビとブロッコリーのじゃがバター、サトイモのなめこあんかけ、ナッツとレーズン入りサツマイモサラダ、ミックスサラダ、チアシードドレッシング、パプリカとシメジの甘辛炒め、サツマイモご飯

「どれもこれも本当においしくて、これが楽しみなんです」。長女果緒ちゃん(5)にも好評なおかずがたくさんあり、寺田はこれらを参考にして、時間が空いた時に自分でもできるだけ作り置きし、冷凍保存するようにしている。

一度にたくさんの食事量をとれない寺田は、特に米が苦手。増量が課題だった7人制ラグビー選手時代は「とにかく米を」と合宿時は山盛りに盛られ、「余計に嫌いになってしまった」と振り返る。

奥隅さんが作った料理。牛しゃぶサラダおろしポン酢、牛と新タマネギのオイスターソース炒め、豚ヒレ肉の照り焼き、鶏ハム スパイス風味、トマトとバジルの冷製パスタ、ナスの焼き浸し、カボチャサラダ、おろしあえ、ナスとネギの浅漬け、トマトと大葉のオイルソース、キャベツとスプラウトのレモン漬け、豆腐白玉

米以外からも糖質摂取、無理なく楽しく

2人からアドバイスを受けるようになり、「大事なのは(エネルギー源となる)糖質をとること。白米を食べることではない」と考えを改めた。炊き込みご飯やまぜご飯にして、1食につき200~250gは食べるように努力している。ジャガイモやカボチャなどからも糖質を摂取。「おかずに麺やマカロニを加えたり、(米を原料にした)白玉でもいいと聞いて、気が楽になった」。

寺田を囲み笑顔を見せる奥隅さん(左)と廣松さん(右)

食卓の彩りも変わった。以前は茶色や緑色が多かったが、「緑にも色々あるんですよ」と廣松さん。薄いのや濃いのも交え、赤や黄色、橙色も加えるようになった。視覚の華やかさに加えて、ハーブや香辛料で嗅覚からも食が進むようにした。楽しく食べながら、必要な栄養素を必要なだけ、しっかりバランス良くとるようになった。

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