今回の食育情報「寮めし」は、早稲田実業ラグビー部にスポットを当てます。スキルアップとともに、体作りに取り組んでいる同部。その指針は体脂肪を減らし、筋量で体重を増やすこと。「来年は花園で年越しをしたい」と、新チームのチャレンジが始まっています。

お弁当を手に笑顔の松下慶伍、渡辺駿斗、細川大斗(左から)の3年生3人
お弁当を手に笑顔の松下慶伍、渡辺駿斗、細川大斗(左から)の3年生3人

全員が自宅通い

午後0時半。授業終わりのチャイムが鳴ると、400人収容の学生食堂が瞬く間に埋め尽くされた。ラグビー部の部員たちも一角に集まって昼食を開始。フルーツやサラダが入ったプラスチックの保存容器、おにぎり、ヨーグルト…。トレーやお弁当箱以外のものが所せましと広げられ、他の生徒たちのテーブルよりも明らかに混雑していた。

食堂エントランスに並べられたメニュー
食堂エントランスに並べられたメニュー

橋本新ストレングス&コンディショニングコーチが掲げる体作りの指針は、体脂肪を減らし、筋量で体重を増やすこと。「脂肪は簡単にいうと重り。例えば、同じ体重80キロで体脂肪が10%と20%の選手がいるとすると、20%の選手は8キロ余計な重りをつけていることになります。ラグビーは走るスポーツですから、多すぎる体脂肪はデメリットになります」(橋本コーチ)。

部員たちは筋量を増やすために、さまざまな工夫を凝らしながら食事をとる。全員が自宅通いなので、基本となるのは保護者が作るごはん。保護者は年に2回開催される栄養講習で学び、それを日々の献立作りに生かしている。

栄養講習で講師を務めた橋本コーチ
栄養講習で講師を務めた橋本コーチ

次のページ揚げ物や脂肪分多いものは厳禁