NFL初のビーガンの食事例

NFL初のビーガンとして知られているデイビッド・カーター(元シカゴ・ベアーズ)は、肩の腱炎や指の麻痺など慢性的な神経の痛みと闘っていた現役時代、ビーガン食に切り替えたところ2カ月ほどで、ケガが完治したと過去のインタビューで明かしています。

198センチ、136キロだったカーターは、肉抜きでも激しい運動量に耐えられるよう1日5回の食事で1万kcalを維持するよう努めたと言います。現役時代の主な食事は以下のようなものでした。

朝食はヘンププロテイン入りのオートミールにバナナやベリーなどの果物。
日中から夜にかけては玄米と黒豆など豆類をメインにキヌアやクスクス、ナッツ、ひまわりの種、アボカド、カシューチーズ(カシューナッツから作るビーガンチーズ)などと共に自家製の乳酸菌たっぷりのザワークラフトを毎食。
食事と食事の間にはスナックとして白いんげん豆、バナナ、イチゴ、スピルリナ(藻類の一種)のスムージー約560g、また他にもプロテインバーなどでタンパク質を補給。

カーターは必ず穀物と豆類を一緒に食べていたと言いますが、豆類やナッツなどの植物性タンパク質には体に必要な全ての必須アミノ酸は含まれていないものの、穀物と一緒に摂取することで互いに補い合って必要な栄養素を吸収できると専門家は指摘しています。

NFL以外でもビーガン食を取り入れるアスリートは増加傾向にあると言われていますが、動物性タンパク質をとらずに体を作り、パフォーマンスを上げるバランスの良い食事については、専門知識が必要です。ビーガン食は、あくまでも選択肢の1つとしてとらえておいた方が良いかもしれません。

【ロサンゼルス=千歳香奈子通信員】