<高校野球福岡大会:筑陽学園7-4西日本短大付>◇29日◇決勝◇久留米

春のセンバツで初出場し、ベスト8入りした筑陽学園が逆転勝ちで、16年ぶり2度目の夏の甲子園切符を手にした。133チームが参加した福岡大会で頂点に立った。

16年ぶり2度目の夏の甲子園出場を果たした筑陽学園の選手たち

「3本柱」で注目された投手陣の中で、背番号10の西舘昂汰投手(3年)が大活躍。準決勝から2連投となった決勝で9安打されながらも、9回10奪三振4失点(自責2)、160球の力投を見せた。

昨秋の九州大会で優勝投手になった時、調理師免許を取得した母祐三子さんお手製の「とり天」の効果で、17キロ増量で81キロになったと紹介したが、そのパワーフードの「とり天」は夏も継続。体重はさらに増え、「187センチで83キロになりました」と笑顔を見せた。「監督を日本一の監督にしたいので、全国制覇を目指します」。体のケアを十分に行った後、2季連続の「聖地」へ乗り込むつもりだ。

決勝のマウンドで活躍した西舘昂汰(中央)。西雄大、菅井一輝の「3本柱」に中山颯太、藤田和輝を加えた投手陣で夏を勝ち抜いた

母の食事でリカバリー

ほとんどの選手が自宅から通う筑陽学園では、西舘のように保護者による食事サポートがなければ、体作りが成り立たない。

打者の裏をかく、巧みな配球で西舘の長所を引き出し、6回に逆転の2ランを放った進藤勇也捕手(3年)は、前日に好物の「豚キムチ」を食べて気合を入れた。

つなぎ役として活躍した2番の弥富紘介選手(3年)は、「毎朝6時前に起きて弁当を作ってくれるお母さんには感謝しかないです」と思いを口にした。170センチ、73キロと決して大きくない体で夏を戦い抜けたのは「試合の後、家で冷やし中華やカルボナーラなど、食べやすい麺類を作ってくれた。食欲が落ちなかったのは、母が作ってくれた食事のおかげです」と振り返った。

江原佑哉主将(左)、弥富紘介副将は母の「ゲン担ぎメシ」を力に変えた

好守が光った5番江原佑哉主将(3年)は「試合前、母がステーキを作って送り出してくれました!」とゲン担ぎメシを明かした。

忘れてはならないのが、冬の時期の補食。松本みなみマネジャーが4升炊き、50人分のおにぎりを1人で準備していた

スタンドで全力の応援をした後は、家でしっかりと選手たちの食事を支え続けた保護者たち。選手たちはその思いを力に変えて、春に果たせなかった「全国制覇」の夢をつかみとる。【樫本ゆき】