<卓球女子:早田ひな(上)>

卓球女子の2020年東京オリンピック(五輪)代表候補の早田ひな(18=日本生命)は、22日開幕の世界選手権(ハンガリー・ブダペスト)で、伊藤美誠(18=スターツ)と組む女子ダブルスで優勝を目指す。今春高校を卒業したばかりの18歳のパワーフードは、母康恵さん(46)お手製の「ハヤシライス」だ。

北九州市内にある早田の実家の部屋にはたくさんのメダルやトロフィーが飾られている
北九州市内にある早田の実家の部屋にはたくさんのメダルやトロフィーが飾られている

「本当にお恥ずかしいくらい“普通”なのですが、とにかくこのハヤシライスが大好きなんですよ」。母康恵さんが手にしているのは、大手メーカーのハヤシライス用のルウ。それを手際よくポンポンと鍋に落としながら「この味が好きなんだそうです。最初は凝って“大人風”にトマトピューレを入れたり、ニンジンを入れたり、アレンジしたこともありましたが、それだとおいしくないみたい。帰省したときは、3日間はこのハヤシライスを食べていますね」と言って笑った。

早田お気に入りのハヤシライスを手にする康恵さん
早田お気に入りのハヤシライスを手にする康恵さん

赤身牛肉の余計な脂身カット

レシピはいたって簡単。赤身の牛肉とタマネギ、マッシュルームを炒め、水を入れてよく煮込んだらルウを加えるだけ。「隠し味とか、一切入れていません」と笑う康恵さんが唯一こだわっているのが、赤身肉の脂身の部分をきれいに切り落とすことだ。おいしさを残しつつ、余分な脂質はカットするところに、アスリートの母の工夫が見えた。

ハヤシライスに使う牛肉の赤身。康恵さんが丁寧に脂身をカットして下ごしらえ
ハヤシライスに使う牛肉の赤身。康恵さんが丁寧に脂身をカットして下ごしらえ

リクエストに合わせて材料はタマネギとマッシュルームのみ。「シンプルなのが1番おいしい」とか
リクエストに合わせて材料はタマネギとマッシュルームのみ。「シンプルなのが1番おいしい」とか

材料を煮込んで、ここにルウを入れれば出来上がり
材料を煮込んで、ここにルウを入れれば出来上がり

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