サッカー、本田圭佑が大人気

カンボジアのスポーツと言えば、サッカーのメルボルン・ビクトリー(オーストラリア)に所属するMF本田圭佑がカンボジア代表の実質的な監督に就任していること、マラソンの同国代表としてタレント猫ひろしが16年リオ五輪に出場したことなどが、日本でも知られています。

男の子たちの間ではやはりサッカーが大人気。本田圭佑やカンボジア代表の選手についても詳しく教えてもらいました。サッカーを上手になるには「好き嫌いなく何でも食べることが大切」と話しました。

高等部のみんなとの写真(前列右から2番目が渋谷さん)
高等部のみんなとの写真(前列右から2番目が渋谷さん)

来年から教科に栄養分野が入ることに

私が滞在していた小学校のすぐ近くには、ポル・ポト政権下のカンボジアで大量虐殺が行われた刑場跡として有名な「キリング・フィールド」が残されていました。教員や知識人を中心に、当時の人口の4人に1人が命を落としたとされており、その影響が今の教員や専門家不足につながっていることを痛感しました。平和でなければ、栄養や食育への関心も高まりません。

まだ課題はあるものの、来年には、全国の公立学校で保健の教科が導入され、その中に栄養分野が組み込まれることが決定しています。5週間という限られたカンボジア滞在でしたが、子どもたちへの栄養教育が着実に進んでいることも実感できました。

出発前に「にんべん」からアドバイス

渋谷さんはカンボジアへ出発する前に、都内のかつお節専門店「にんべん」本社を訪れ、経営企画部の木村絵里子さんから、かつお節を現地の人にどう伝えるか、アドバイスをもらっていました。木村さんは、渋谷さんの帰国報告に笑みを浮かべ、「和食や料理を支え続けてきた日本を代表する『かつお節』や『だし』を海外へ運び、直接伝え残していただき、ありがとうございます。だしを使ったアレンジレシピで野菜をたくさん食べていただけるとうれしいです。私も渋谷さんと一緒にカンボジアに行きたかったです!」と話していた。

※3色食品群 食品を体内での働きや機能を重視して3つに分類したもの。赤=体を作るもとになる(肉、魚、卵、牛乳、乳製品、大豆製品)、黄=エネルギーのもとになる(米、パン、麺類、イモ類、油、砂糖など)、緑=体の調子を整えるもとになる(野菜、果物、キノコ類など)