スポーツする人は全員「アスリート」

「うちの子は大した選手じゃないから、アスリートじゃないんで…」と、「アスリート」という言葉の響きに気後れし、子どもの状況に不安を抱えながら、来院できない保護者もいる。「スポーツをする人は誰でもアスリート。何かおかしいな、と思ったら気軽に足を運んで欲しい」(佐藤さん)。

トップアスリートでなくても、「部活動で地区大会や都道府県大会出場を目指すようなジュニア選手にこそ、来てほしい」。そう思う一方で、佐藤さんは来院までにはいくつかのハードルがあることも分かっている。

❶専用の電話1本で予約可能だが、大学病院であることから、紹介状が必要である。(受診できないことはないが、実際に紹介状がない場合には初診時選定療養費として税込み5400円がかかる)

❷婦人科受診となるため、若い女性だけでなく、親世代も「婦人科」への抵抗があり、積極受診とはならない。

❸診療日時が限定されており、学校や部活動を休んでまで受診が難しい。

それでも、治療やサポートを求めて遠方から通ってくる選手もいる。「交通費もかかるので、近くで診てもらえるのがベターです。選手がすぐに相談できる場が全国各地に増えて欲しい」と、2月には医療機関向けのセミナーを開き、この取り組みの重要性を広めた。1人でも多くの女性アスリートが健全にスポーツに取り組むために、今後も女性アスリート外来の役割は大きそうだ。【アスレシピ編集部・飯田みさ代】

<順天堂医院 女性アスリート外来>
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